ひさしぶりにRAW現像(ネタばらし)

12月に入ってすっかり冬らしくなった今日この頃。晴れると日差しが強くて、目に入る風景のコントラストの強いこと。
目が痛いくらいです。
さて、そんな晴れた朝、いつものように井の頭公園に行ってきました。最近はX-T2のフィルムシミュレーションをマイルドなPRO Neg. Stdにすることが多いんですが、あえてコントラストの強いPRO Neg.Hiにしてみよかな、と気まぐれを起こしてみましたが、やはり野鳥にはコントラストが強すぎました。
まあたまにはいいか、とRAWファイルから昔のようにLightroomで現像作業をしてみたんですが、その結果とPRO Neg.Hiの撮って出しと見比べてみましょうか。どんな結果になるか、これを書いている時点で自分でもわかってません(笑)。



P2JG8751
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/10.0 35.0mm 1/640 ISO1600


まずこちらがRAW現像した完成画像です。富士フイルムの場合、RAWファイルもまずは設定したフィルムシミュレーションに基づいて絵が作られるようで、PRO Neg.Hiの描写から修正したのがこの画像、というわけです。
では撮って出しはどうかというと…

P2JG8751

わんこが完全に日陰に入っちゃってて、真っ暗でございます。左側のご主人さまのジーンズや靴は適性露出ですね。こちらの方に完全に露出が合っちゃってます。本来なら失敗写真と言ってもいいかもしれませんが、ここから左側が飛ばない程度に全体の露出をアップし、さらにシャドウ値を上げてわんこを明るくしてます。その後ホワイトバランス、コントラスト、自然な彩度、明瞭度などいじったと思います。最後に軽くトリミングして完成です。



T2JP6360
Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/500 ISO1000


いつものシジュウカラですが、ここまでアップで撮れるのも珍しい。紅葉の朱色との対称もいいカンジです。さて、これの撮って出しはこんなカンジです。

T2JP6360

もちろん、トリミングしてるのはすぐにわかると思います。実際は全体の露出を少し上げ、シャドウを持ち上げてシジュウカラを明るくしました。その後ちょっとだけ明瞭度、自然な彩度、シャープネスを持ち上げて、トリミングして完成です。



T2JP6427
Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/10.0 560.0mm 1/1000 ISO3200


今シーズン初のシメが高い梢の上にいました。かなり距離があったんですが、なんとか絵として見られるくらいには撮れましたね。これはマニュアルフォーカスで撮っています。前にこれだけ細い木の枝が被っていると、さすがにAFは不可能です。フォーカスアシストでマニュアルフォーカスがやりやすいのもX-T2の優れたポイントです。
さてこれの撮って出しはというと……。

T2JP6427

これはもう、順光のいい光が来てましたから、ほぼ露出はいじってませんが、コントラストをほんのちょっとアップ。あとは明瞭度とシャープネスをちょっとだけ上げてトリミングしています。



T2JP6389
Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/1000 ISO1600


向かって右上に太陽があって、水面にまぶしく反射しているところに、キンクロハジロです。これはもう水面メインで、キンクロはシルエットでもいいと思って撮りました。これの元画像はというと……。

T2JP6389

こちらが元画像。なんだかこれはこれでまぶしいカンジが出ていいような気がしますが(笑)。
しかしやはり作業をしていると全体を落ち着かせたくなるもので、全体の露光量を-1.45とかなりダウン。あとは明瞭度を+74とかなり上げてます。そののちトリミングですね。まあトリミングはするとしても、露光量は下げない方がよかったかなあといまになって思います(笑)。



T2JP6492
Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/9.0 560.0mm 1/1000 ISO3200


さて、樹上のエナガはそりゃもう加工したくなる被写体です。これなどはかなりいい条件のところに来てくれましたが、それでもけっこういじってます。元画像はこんなカンジです。

T2JP6492

まず全体の露光量を-1.20とぐっと暗くしました。それによって、背景の青がぐっと濃くなって、青空らしくなります。その後、補正ブラシでエナガの胸から上の部分だけ+1.09明るく戻してます。その後、さらに濃厚にしたくなって自然な彩度をちょっとアップ。最後にトリミングです。木の枝のバランスなども考慮して、エナガをほぼど真ん中に持ってきました。
この方法はこういったときによくやる手法です。



T2JP6617
Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/9.0 560.0mm 1/1000 ISO6400


最後は紅葉の水面をバックにしたキセキレイ。この時期ならではのちょっと会心の1枚です(笑)。
この画像の元はこんなカンジでした。

T2JP6617

水面の色合いはそのままですが、キセキレイ自身はかなり逆光で暗くなっちゃってますね。これだけ背景が明るければそうなるのが自然です。
そこで、まず全体の露光量を+0.20明るくします。細かいパラメーターをいじる前に、まず全体の露光量を調整するのはセオリーです。この場合は明るくしすぎると水面の色合いが薄くなってしまうので、ほんのちょっとだけ。
それからシャドウを+59とかなり持ち上げます。その後さらに補正ブラシでキセキレイの上半身を+1.09明るくし、トリミングで構図を整えて完成です。
ついでに書いちゃいますが、ワタシがトリミングで構図を整えるとき、野鳥の場合はまず鳥の顔の向いている方向を空けます。この写真のように鳥が横側を見せている場合は特に、顔の向いている方向の空間を必ず空けます。お尻の方が空いてるのはあり得ないです。さらに、全体のなかのバランスにもよりますが、これくらい大きく鳥が写ってる場合は、鳥の顔(特に目)を画面の中心付近に置くようにすると構図が落ち着きます。写真を見るとき、人は必ず鳥の目を最初に見ますからね。そこを真ん中に置いて、体は右側半分にあるようにするわけで、実はこれ、言ってみれば日の丸構図なんです(笑)。
しかし全体をみればこれを日の丸構図だと思う人はいないでしょう。これも誰に習ったわけでもない、ワタシオリジナルの手法でございます。あーあ、バラしちゃった(笑)。

というわけで、最後はなんかネタばらし大会になってしまいましたが、野鳥写真のRAW現像をどうやっているか、我流ではありますが皆様のご参考になれば幸い、ということで語ってみました。
まあ、XシリーズのJpegのおかげでここまでがっつりとRAW現像をすることは最近はなくなりましたが、でも実は最終的に作品を仕上げるときはJpeg画像もちょっとだけLightroomでいじって仕上げます。特に野鳥写真は悪条件な撮影状況のことが多いので、どうしても調整の必要があるわけです。特に色合いじゃなく、露出の調整ですね。色合いはフジのフィルムシミュレーションにおまかせでばっちりですから。
野鳥以外はほとんどいじることはなくなりましたね。
でも、RAW現像はやはり面白いし、勉強になります。特に構図をきちんと整えるために、いくら撮って出しがいいと言ってもパソコン上の仕上げ作業はやはりやるべきだとワタシは思います。









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