そう、XFレンズシリーズの最新作、フジノンXF100-400mmF4.5-5.6R LM OIS WRです。
2年前にX-T1を買った時からロードマップにはこのレンズの予定がありまして、これがあったからこそ俺はX-T1を購入したようなもんです。いわば待望の、約束の超望遠ズームレンズです。
もちろん予約購入、発売日即ゲットです。

iPhone6s
左がX-T1に装着したXF100-400mm、右は先日中古で購入したX-M1に装着したXF50-140mmです。XFレンズの中ではでかいと言われてきた50-140mmレンズが小さく見えますね。

iPhone6s
フィルター径は50-140mmが72mm、100-400mmは77mmです。ちょうどCanonのEF70-200mmF2.8Lと同じフィルター径で、縮めた時の長さと重さもほぼ同じです。
ただし100-400mmは前玉直後からちょっと鏡胴が太くなってますので、持った印象はなかなか立派に太いですね。

iPhone6s
ズームするとこれくらい伸びます。超望遠ズームにしては伸び方はおとなしい方ですね。保護フィルターは予約特典として付いてきた富士フイルム純正保護フィルターです。考えてみたら純正保護フィルターなんて使うの初めてです(笑)。
では早速、テスト撮影した作例を見ていただきましょう。

Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.2 301.1 mm 1/2000 ISO1250 Flash (off, did not fire)
レンズを開封してすぐ井の頭公園に向かったんですが、バッグを置いて準備をしようと思ったら足元にこいつがいました。
(ちなみに100-400mmはドンケF-2の田の字の仕切りの中に入りました。これは助かります)
何かいいものを見つけたらしきハクセキレイ。セッティングもそこそこに慌てて撮ったのがこのファーストショットです。
なかなか幸先のいいスタートと言えるのではないでしょうか(笑)。

Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/6.4 100.0 mm 1/2000 ISO400 Flash (off, did not fire)
この日、かいぼりで水を抜いて干潟状態になった井の頭公園の弁天池で、小学生たちが体験授業をやっていました。
西日を背にした人影がいいなと思ったのでつい撮影。
コントラストがくっきりとしていい感じです。

Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0 mm 1/1000 ISO2500 Flash (off, did not fire)
ちょうどよく、エナガの群れに出会いました。テレコンバーターx1.4を装着してトライ。
さすがに、テレコンバーターを装着した状態ではAFはスローですね。にゅーっとフォーカス距離を一往復して、運が良ければフォーカスを探し当ててくれますが、こう言った場面ではほとんど当たりません(笑)。
近くの木の枝など、わかりやすいところに一度フォーカスを当てるなどしてレンズを助けてやる必要があります。もちろん、ストレスは溜まりますね(笑)。
フォーカスリミッタースイッチをこまめに切り替えてやれば少しは違うようですが……。
ちなみにフォーカスリミッターは『FULL』と『5m-∞』の2段階です。できれば『最短-5m』も設定してくれればよかったなあと思いますが。

Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/16.0 560.0 mm 1/1000 ISO4000 Flash (off, did not fire)
いきなり文句を言ってしまいましたが、俺個人としては「これは”神レンズ”だな」というのが印象です。
何と言っても素晴らしいのは軽いことです。EF70-200mmF2.8L2とほぼ同じ大きさ、重さと言いましたが、持ち歩いてみた感想としてはもっと軽く感じるんです。全然軽くて、持ち歩いて撮影することに全くストレスを感じません。
おそらく重心バランスの設計が素晴らしいんでしょう。ちょうどズームリングのあたりに重心があるために、そのあたりをホールドした時に軽く感じるのではないでしょうか。ウソみたいに軽く思えます。
これは本当に助かるポイントです。

Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/11.0 560.0 mm 1/2000 ISO2500 Flash (off, did not fire)
そして、言うまでもありませんが、写りは素晴らしいです。
フジノンの超望遠ですから写りは全く心配してなかったんですが、それにしてもいいです。5段手振れ補正も超強力ですし、今のところ弱点らしい弱点は見当たりません。
小さくて軽くてコンパクト、そして写りも最高。レンズを下に向けても自重で鏡胴が落ちてくることもありません。それでもズームストッパーは付いてますので、持ち運ぶときはロックしておけば安心です。
レンズフードも、いままでのフジノンと違ってしっかりとした(笑)造りです。初めてフードロックスイッチが付いて、カチッと軽いタッチでフードが固定できます。XFレンズで初めてちゃんとしたフードなんじゃないでしょうか。フードにはフィルター回転用の窓も付いてます。これは昨今の流行りですね。俺は使いませんが。

Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/11.0 352.9 mm 1/2000 ISO1000 Flash (off, did not fire)
奇跡的に(笑)カモの飛翔シーンが撮れました。大トリミングですが、西日の日陰という悪条件でよく頑張ってくれました。
AF-Cで連写Hiですが、一度フォーカスが合ってれば結構追尾してくれそうですね。まあこれはレンズのせいというよりはX-T1のボディ性能によるところが大きいと思います。

Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/11.0 560.0 mm 1/2000 ISO5000 Flash (off, did not fire)
樹上のムクドリ。バックの木の枝のボケがうるさくなりがちなシーンですが、ちょうどよく被写体を浮き出させてくれています。
一段絞ってますが、二線ボケ的な傾向もよく抑えらえていて、やはりさすがです。

Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 247.4 mm 1/180 ISO3200 Flash (off, did not fire)
こちらは絞り解放で。善福寺公園でいつも会う野良猫です。いつも通りがかると「にゃー」と鳴いて、ベンチに座って膝に乗せろとせがんでくるんですが、この日は優しいおじさんに布団を用意してもらってました。満足げな寝顔を野鳥撮影のままのレンズで撮ってます。
後ろボケも綺麗で、猫の毛並みもしっかり解像してます。文句なしです。
というわけで、待ちに待ってようやく発売された超望遠XFレンズ、XF100-400mmの早速レビューでございました。
フルサイズ換算で150-600mm(テレコン付けて最長840mm)で楽々持ち運び、それでいて写りも文句なしの神レンズです。
もちろんまだまだ、X-T1のフォーカス性能ではストレスなく野鳥撮影ができるわけではありませんが、ボディの性能は年々進化していくものです。もうすぐ発売となるX-Pro2ではもう少しフォーカス性能のアップが望めるみたいですし、これなら今後の期待も含めてXシリーズ1本でやっていけるかな?と思っているわたくしです。
やっぱり、軽いことは圧倒的な正義、ですよ。持ち運びながら笑みがこぼれる幸せなレンズでした。
![]() 《新品》 FUJIFILM(フジフイルム) フジノン XF100-400mm F4.5-5.6… |
コメント
新しい機材を持ち出して、手応えがあれば
大枚叩いた甲斐があったぁ感満載で写欲も
満々になりますよね(笑)
本橋さんが、神レンズと言われるくらいですから可成り素晴らしいレンズとお見受けしましたが、どうなんでしょうか?
テレコン付けなければ、フォーカスは速いですか?
>birder.2015さん
コメントありがとうございます!
動物撮影をミラーレスで行うというのは、まだまだ性能が追いついていない部分が多々ありまして、一般的にはオススメできないですよね(苦笑)
自分自身も本音のところではまだ迷っているところではありますが…腰が悪いこともあり、重いカメラはちょっと辛いのです。
XF100-400レンズ自体は本当に素晴らしい出来だと思いますよ。単純な合焦スピードだけだったら、テレコンを付けなければあまり気にならないレベルではありますね。ただ、一発でフォーカスが来てくれるかどうかが問題です。
そこはレンズ性能というよりボディ性能なんでしょうね…
はじめまして、
以前からyoutubeの動画を拝見させていただいていたものです。
私は趣味でk-3 ii + DA*300で野鳥撮影をしていますが、
以前本橋さんが動画で150-450との組み合わせでも
「向かってくる被写体は追えない」とおっしゃっていて、
鳥が近距離に迫ってくるシーンなどでまさにそれを実感している昨今です。
そこでなのですが、このfujiのシステムはpentaxに比べてその辺りの性能はいかがでしょうか?canonやnikonのプロ用機種と大砲レンズの組み合わせに勝てないのは当たり前だと思うのですが、ミラーレスに負けるとなるといよいよ乗り換えも考慮したいなと思う次第です。
(もちろん値段を揃えてもcanonの7d2 + 400mm f5.6やnikon d7200+200-500あたりにpentaxはafでは負けるのでしょうが。。。)
野鳥関係でpentaxのafを他のマウントと比較できる方が周りにいなかったので、突然ですが質問させていただきました。
>よしださん
コメントありがとうございます!
DA⭐︎300mmはいいレンズですよね〜今でもあれはよかった、と思い出します。
で、FUJIのシステムですが、はっきり言ってまだまだ全然動体を追える、なんてレベルではないと思いますよ。電車とか自動車などの一定方向の動体でしたら追えると思いますが、鳥は無理です…しかしペンタと比べてどっちがいいか、となるとどっちもどっち、かも?(笑)
じゃあなぜ俺がペンタをやめてFUJIに移ったかというと、それは単純な性能比較の問題じゃなく、スタンスの問題かもしれません。
F-1でガチのタイムトライアルすることに疲れて、ラリーに移った、みたいな感じで(笑)。
この辺の話は近いうち記事にしようと思ってましたが、野鳥撮影だけではなく、ポートレートもスナップもわんこニャンコも含めて、写真を撮るという行動のスタンスを変えたいと思ったんです。
だから、週末に趣味で野鳥を追う人たちの方が、ある意味ガチで性能に特化したカメラ選びをしてるのかもしれませんし、それでいいと思ってます。
ご質問の答えになってないですね〜(笑)とにかく楽しく写真を撮りたい、ということだけです。ですから野鳥には若干我慢を強いられるかもしれませんが、FUJIでやっていこうと思ったわけで、PENTAXが好きで愛着があるのでしたら、ニコキャノに動体で負けていようとあまり気にする必要はないのかもしれませんよ!
本橋さん、あたたかいお返事ありがとうございます!
fujiはせいぜいpentaxとトントンということで、ある意味ホッとしました笑
>ご質問の答えになってないですね〜(笑)とにかく楽しく写真を撮りたい、ということだけです
あ、確かにこの点、すごくわかります。
私はスナップ写真を撮る時はレンジファインダーを使っているのですが、
威圧感のない街に溶け込むフォルムで、光学ファインダーを覗いて、
一枚一枚二重像であわせて日常を撮るのが単純に楽しいと思うからです。
逃せないチャンス!と躍起になる必要がない被写体が多いからかもしれませんけども。
一方鳥や動物はどうしても週末だけになる分、
なかなか出会えない上にスポーツ性が高くて躍起になることが多いですが、平日の仕事で液晶モニターばかりを見ているので趣味の写真ぐらいは光学ファインダーで写真を撮りたい事(なのでできればミラーレスは避けたいわけです)、
k=3 iiの操作系や質感、それと散歩ついでのためda*300mmの軽量感も気に入っているので、アドバイス通り、またお財布のためにもしばらく浮気をせずに使っていこうと思います。
(できればレンズはフォーカスリミッターぐらいは追加してリニューアルして出して欲しいですけど笑。。。)
これからもブログ&動画の更新楽しみにしています!