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2012
というわけで、「もっさりフルサイズ」だった5D2からどれだけ進化したかを検証すべく、5D3を井の頭動物園に持ち出してみました。
動く動物に対してどれだけAFが追従するか、AFポイントの変更はしやすいのか、合焦速度はいかなるものか、というところが検証テーマです。連写に関しては、最高で秒6コマとのことなので、まだまだ「オマケ」程度だと思いますから試しませんでした。
画像は全てRAWで撮影、現像時に簡単な露出調整とトリミングはしています。これは毎回やってる決まった作業手順なので、今回に限った特別なことではありません、ということで……。
とりあえず、エサの木の葉を食べつつ、ひょいっと顔を上げるニホンジカを捉えるところから検証開始です。意外にじっとしていない鹿たちの食事風景ですから、顔を上げた瞬間に素早く合焦、撮影ができるかどうかがポイントです。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 125
露出: 1/160 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
ほぼ問題なくヒットできました。打率十割。
そうそう、実際にシャッターを切ってみるとすぐ気づくことですが、シャッター音はだいぶよくなりました。
5D2では「バコチョン!」というマヌケな音がなんとも愛嬌があったんですが(笑)、新しい5D3ではシャープなシャッター音になりましたね。ちょっと金属的な音で、シャキッと歯切れのいい音になりました。
まあ、音なんてどうでもいいことなんですが、ちょっと気分がいいことは確かです。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 125
露出: 1/160 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
このアライグマも、この場所にいたのはほんの一瞬。あっと思ってシャッターを切った次の瞬間には、台を下りてしまいました。そういうときにAFがモタモタしたりして撮り逃がすことほどストレスなことはありません。そういう意味では、5D3は合格。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 250
露出: 1/160 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
カピバラ夫婦は、普段は「動かない動物」の代表みたいな存在ですが(笑)、この日は珍しく二匹で追いかけっこをして走り回ってました。走ったり、泳いだり。
これはたぶん、ゾーンAFモードで中央やや上方にフォーカスしたんだと思います。「カスタム設定」で「マルチコントローラーをAFポイント移動に使う」に設定しておくと、とっさにAFポイントを変更できます。1D系と同じ操作が実現しているわけです。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 500
露出: 1/160 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
この日はもう閉園時間に近い時間だったのですが、夜行性のフェネックはこれくらいの時間から活動を開始するようです。珍しくみんな起きているフェネックを見ることができました。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 1600
露出: 1/160 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
井の頭動物園のフェネック舎は柵も低く、かなり近づいて撮影できるのがいいところですが、撮影していて、フェネックたちがシャッター音に反応することに気づきました。フルサイズのカメラはミラーが大きいですし、シャッター音はけっこう大きいんです。シャッターを切るたびに「ビクッ」っとさせてしまっては、リラックスした姿を撮影できません。
そこで威力を発揮したのが、静音モードです。連写などのドライブモード選択で選べるんですが、これがかなり小さな音になるんですね。シャッター音がささやき音になります。フェネックのような敏感な小動物を至近距離で撮影するには、これはかなり有効だと思います。野鳥撮影のときも使えそうですね。動物写真家にとっては、かなり大きな改良点なんじゃないでしょうか。
ただし、静音モードでの連写は秒3コマなので、連写では使えないと思っておいた方がよさそうです。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 1600
露出: 1/125 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 150mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
フェネックが狭い台の上に4匹並んでくれました。こういうときに、ちゃんと意図した個体にフォーカスしてくれることが肝心なんですが、5D3は自在にAFポイントを切り替えられるのでラクチンです。ここでは、手前の個体の顔に素早くフォーカスを合わせることができました。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 6400
露出: 1/100 秒
絞り: 6.3
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
フェネック舎の向かいにいるのが、アムールヤマネコなんですが、ちょうど東向きのため、午後にはかならず日陰になってしまい、かなり薄暗い家です。そんな日照条件の悪いアムールヤマネコ宅なんですが、高感度撮影の検証にはもってこいですね。やや絞ってISOオートで撮影してみると、6400まで上りました。しかし、ノイズもほとんど見当たらないですね。
白っぽくもやって見えるのは、手前の金網のボケです。これをもっと消すには絞りを開いてあげたいところですが、開きすぎると被写界深度が浅くなりすぎてヤマネコの顔までボケてしまうので、悩ましいところです。
というわけで、頑張って5D3の検証をしてまいりましたが、ハッキリ言っていまの段階では「素晴らしい」としか言いようがありません。5D2の高画質に、7Dの敏捷さを付加したまさに望んでいた進化。いまのところ、これと言った弱点も見当たりません。
確かにまだ価格は高いですが、連写以外では1D4に勝るとも劣らない機体だと思えば、決して高い買い物じゃないと俺は思いますね。
これで、フルサイズも動物撮影に使えることがわかりましたので、今後の撮影の幅が広がりそうです。連写と望遠は1D4、近い距離なら5D3でバッチリです。

動く動物に対してどれだけAFが追従するか、AFポイントの変更はしやすいのか、合焦速度はいかなるものか、というところが検証テーマです。連写に関しては、最高で秒6コマとのことなので、まだまだ「オマケ」程度だと思いますから試しませんでした。
画像は全てRAWで撮影、現像時に簡単な露出調整とトリミングはしています。これは毎回やってる決まった作業手順なので、今回に限った特別なことではありません、ということで……。
とりあえず、エサの木の葉を食べつつ、ひょいっと顔を上げるニホンジカを捉えるところから検証開始です。意外にじっとしていない鹿たちの食事風景ですから、顔を上げた瞬間に素早く合焦、撮影ができるかどうかがポイントです。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 125
露出: 1/160 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
ほぼ問題なくヒットできました。打率十割。
そうそう、実際にシャッターを切ってみるとすぐ気づくことですが、シャッター音はだいぶよくなりました。
5D2では「バコチョン!」というマヌケな音がなんとも愛嬌があったんですが(笑)、新しい5D3ではシャープなシャッター音になりましたね。ちょっと金属的な音で、シャキッと歯切れのいい音になりました。
まあ、音なんてどうでもいいことなんですが、ちょっと気分がいいことは確かです。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 125
露出: 1/160 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
このアライグマも、この場所にいたのはほんの一瞬。あっと思ってシャッターを切った次の瞬間には、台を下りてしまいました。そういうときにAFがモタモタしたりして撮り逃がすことほどストレスなことはありません。そういう意味では、5D3は合格。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 250
露出: 1/160 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
カピバラ夫婦は、普段は「動かない動物」の代表みたいな存在ですが(笑)、この日は珍しく二匹で追いかけっこをして走り回ってました。走ったり、泳いだり。
これはたぶん、ゾーンAFモードで中央やや上方にフォーカスしたんだと思います。「カスタム設定」で「マルチコントローラーをAFポイント移動に使う」に設定しておくと、とっさにAFポイントを変更できます。1D系と同じ操作が実現しているわけです。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 500
露出: 1/160 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
この日はもう閉園時間に近い時間だったのですが、夜行性のフェネックはこれくらいの時間から活動を開始するようです。珍しくみんな起きているフェネックを見ることができました。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 1600
露出: 1/160 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
井の頭動物園のフェネック舎は柵も低く、かなり近づいて撮影できるのがいいところですが、撮影していて、フェネックたちがシャッター音に反応することに気づきました。フルサイズのカメラはミラーが大きいですし、シャッター音はけっこう大きいんです。シャッターを切るたびに「ビクッ」っとさせてしまっては、リラックスした姿を撮影できません。
そこで威力を発揮したのが、静音モードです。連写などのドライブモード選択で選べるんですが、これがかなり小さな音になるんですね。シャッター音がささやき音になります。フェネックのような敏感な小動物を至近距離で撮影するには、これはかなり有効だと思います。野鳥撮影のときも使えそうですね。動物写真家にとっては、かなり大きな改良点なんじゃないでしょうか。
ただし、静音モードでの連写は秒3コマなので、連写では使えないと思っておいた方がよさそうです。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 1600
露出: 1/125 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 150mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
フェネックが狭い台の上に4匹並んでくれました。こういうときに、ちゃんと意図した個体にフォーカスしてくれることが肝心なんですが、5D3は自在にAFポイントを切り替えられるのでラクチンです。ここでは、手前の個体の顔に素早くフォーカスを合わせることができました。

機種: Canon EOS 5D Mark III
ISO: 6400
露出: 1/100 秒
絞り: 6.3
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM
フェネック舎の向かいにいるのが、アムールヤマネコなんですが、ちょうど東向きのため、午後にはかならず日陰になってしまい、かなり薄暗い家です。そんな日照条件の悪いアムールヤマネコ宅なんですが、高感度撮影の検証にはもってこいですね。やや絞ってISOオートで撮影してみると、6400まで上りました。しかし、ノイズもほとんど見当たらないですね。
白っぽくもやって見えるのは、手前の金網のボケです。これをもっと消すには絞りを開いてあげたいところですが、開きすぎると被写界深度が浅くなりすぎてヤマネコの顔までボケてしまうので、悩ましいところです。
というわけで、頑張って5D3の検証をしてまいりましたが、ハッキリ言っていまの段階では「素晴らしい」としか言いようがありません。5D2の高画質に、7Dの敏捷さを付加したまさに望んでいた進化。いまのところ、これと言った弱点も見当たりません。
確かにまだ価格は高いですが、連写以外では1D4に勝るとも劣らない機体だと思えば、決して高い買い物じゃないと俺は思いますね。
これで、フルサイズも動物撮影に使えることがわかりましたので、今後の撮影の幅が広がりそうです。連写と望遠は1D4、近い距離なら5D3でバッチリです。
