ロックンロール・ウイドー

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今年最初のブックレビューは『ロックンロール・ウイドー(文春文庫)』です。
作者はカール・ハイアセン。新聞記者出身で、アメリカでは有名なベストセラー作家だそうです。彼の作品では、デミ・ムーア主演で『素顔のままで』という作品があるそうです。デミ・ムーアがストリッパーを演じて話題になったアレ、と言われれば思い出しますね。作品的には大コケだったそうですが。

で、ロックンロール・ウイドーに戻りましょう。
ストーリーとしては言ってしまえば単純です。死亡欄担当のベテラン新聞記者が、落ち目のロックスターの死に疑問を抱き、その真相を追いかけるわけです。犯人は最初から分かり切ってるので、ストーリーの焦点は殺人の方法と、徒手空拳の主人公がいかにそれを暴いて事件を解決するか、ということになります。

しかし、そんな普通のミステリーとして読んじゃうと、この作品は不合格の烙印を押されかねません。巻末の解説の中で「私は自分の小説をフーダニットの小説だとは思っていない」と作者が語ったインタビューが掲載されていますが、フーダニットところかWhyもHowもWhenもたいしたひねりはないです。

それより、落ち目の新聞記者が落ち目のロックスターに自らを重ねて事件にのめり込んで行く、主人公のそんな心情に感情移入しながら楽しむべきなんでしょう。主人公が古典的ハードボイルド探偵並に減らず口を叩くのも、事件を調べていくうちに若い恋人まで出来てしまうことも、まあお約束として許すことにしましょう(笑)

作者の軽妙洒脱な(古い表現だなあ)語り口もあって、文句を言ってる割には中盤以降は一気に読み通しました。たぶん原書で読めるだけの語学力があれば、その軽妙洒脱な語り口ももっと楽しめたんでしょうけどね。
まあまあ、60点の出来ってとこでしょうか。
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