とはいえ、野鳥のシーズンはまだまっただなか、今回も最近撮った野鳥たちの写真をご紹介いたしましょう。
この季節になると、真っ先に咲くのが梅の花ですが、その後に来るのが河津桜なんですね。ソメイヨシノが咲くひと月以上前に、ピンク色の花を咲かせます。そこに毎年やって来るのが、メジロくんたちです。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/1000 ISO500

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/1000 ISO400

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/1000 ISO500
メジロたちは河津桜の蜜を吸いに来てるみたいで、花の奥深くまで顔を突っ込んでいました。
善福寺公園には背の低い、そのわりにたくさん花を咲かせる河津桜の木があって、毎年ここでメジロを撮るのを楽しみにしてるワタシです。メジロたちも夢中になって人間のことなんて気にしないので、おもいがけず近くまで来てくれて、こっちも夢中になって撮っちゃうわけです。
メジロばっかり1000枚以上も撮っちゃうと、セレクトするのもけっこうな労力ですよ(笑)。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 365.7mm 1/1000 ISO500

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 328.7mm 1/1000 ISO500
メジロを撮っていると、ひさびさにX-T2の悪癖がいろいろと顔を出しますね。
まずはおなじみのAFの空抜け。抜けたらすかさずレンズのズームリングをワイドに戻して、ワイドから素早くズームアップするとAFが戻ります。AFが抜けても苛つかずに、冷静にその操作ができるかどうか、そこがX使い鳥撮りになれるかの分かれ道ですね(笑)。
あとは俺は初めて体験しましたが、カメラのフリーズです。これはどうやら、パワーバッテリーグリップと本体との信号のやり取り不良によって起きるんじゃないか、と踏んでおりますよ。縦位置で、ガガガっと連射していたら、ぱったりとカメラがフリーズしました。ここもまた冷静に、慌てず騒がずバッテリーグリップを外して、本体からもバッテリーを抜いて、10秒くらい数えてまたバッテリーを入れ直して電源を入れれば、だいたい治ります。
というわけで、メジロと河津桜はこれくらいにしておきましょうか。
井の頭公園では、しばらく見なかったカワセミがまた姿を見せるようになりました。嬉しいことです。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/6.4 400.0mm 1/500 ISO800
ゴイサギは大あくび。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/9.0 400.0mm 1/500 ISO1250
アオジのメス。だいぶ人馴れしてきてかなり近くで平気で落ち葉をあさっていました。
いいカンジのポートレートを撮ることができましたね。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 400.0mm 1/250 ISO1600

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 400.0mm 1/250 ISO1600
いいところにとまってくれればヒヨだって撮ります(笑)。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/10.0 400.0mm 1/1000 ISO6400
エナガの夫婦が早くも巣材を運んでいました。春一番が吹くとエナガが巣作りを始める、ということでしょうか。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/1600 ISO4000
遠くの枝に、シメがいました。シメはなかなか近くに来てくれない鳥のひとつです。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/1600 ISO4000

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/1600 ISO2000
ふたたびカワセミ。マイペースで身繕いしていました。
どうやらいま井の頭公園をなわばりにしているのはこのメス1羽だけのようです。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/1000 ISO2000

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/1000 ISO1250
珍しく、撮りやすいところにウグイスが出てきてくれました。
もうすぐホーホケキョのシーズンになるということで、そわそわしているんでしょうか。
それとも薮の中の縄張り争いで、アオジに負けたのかな?

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/250 ISO6400

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/250 ISO6400
夕暮れのキンクロハジロ。黄金色のマジックアワーの水面に浮いています。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0mm 1/250 ISO400
以上、春の気配を感じるようになった近所の野鳥たちでございました。
全て、フィルムシミュレーションはPRO Neg.Stdで、Jpegファイルを直接Lightroomで調整しています。
このやり方は最近すっかり定着しました。野鳥を撮るには、やはり最も中庸な色合いのPRO Neg.Stdが向いてるように思います。曇りの日でしたらPRO Neg.Hiもいいですね。
もちろん、ハイライトやシャドウのパラメーターはその日の光に応じて調整します。そのへんがXシリーズの楽しみですね。
|
| ||
|
|
去年の12月のはじめにいちど行ったんですが、そのときに駐車場に入ろうとしたらオカマ掘られた、なんてことがありまして……。そのときはもう撮影どころじゃなくなったんで、それ以来のリベンジでございます。
実はずっとお目当ての動物がいたんです。それは去年の6月に公開された、タスマニアデビルです。アジアで飼育してるのは多摩動物園だけ、ということで、これは会いに行かねばとずっと思ってたんですが、なんだかんだ半年以上たってしまったわけです。
多摩動物園は相変わらずいろいろと工事中でして、ライオンバスは無期限延期中だし、駐車場の工事やらアジア象エリア新設工事やらでなんだか落ち着きません。それもあってちょっと足が遠のいていたんですが……ともあれ、タスマニアデビルに会うためにオセアニアゾーンまで急ぎました。全体に丘陵地帯である多摩動物園のなかでも、オセアニアゾーンは最も高いところにありまして、着くまでにバテました(笑)。なんだか先月のインフルエンザ罹患以来、まだどうも体力が戻らないんですよね。
ともあれ、オセアニアゾーンに到着。いました、タスマニアデビルくんです。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 103.6mm 1/200 ISO1600

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 170.5mm 1/200 ISO1600
タスマニアデビルは2匹いまして、そろってエリア内を休まず走り続けておりました。よくある常同運動ですが、それをずっとジョギングで続けてるところが彼らのエネルギッシュさを表しておりますね。
撮影にはかなり厳しい条件でした。エリアは日陰で、しかもアクリルスクリーン越し。コントラストは低下し、ミラーレスのAF-Cで動体を撮るには最悪です。しかしよく観察していると、彼らが走るコースには一定のパターンがあります。(だからこその定同運動なわけですが)なので、走りながらもこちら向きになる一定の場所と瞬間を狙って連射することで、何とか見られる写真を撮ることができました。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 234.8mm 1/200 ISO3200

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 158.8mm 1/200 ISO1250

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 158.8mm 1/200 ISO1600
今回だけじゃありませんが、写真は全てフィルムシミュレーションのPRO Neg.Stdで撮影後、JpegファイルをLightroomで調整しております。まずはホワイトバランスの調整ですね。どうしてもガラス越し、アクリル越しだと色味が青くなりますのでその辺を調整して、あとはコントラスト、ブラックポイント等々……自然に見えるように調整します。
それにしてもタスマニアデビル、面白い動物ですね。オセアニアの動物なのでこれも有袋類なわけですが、犬みたいでもあるしタヌキみたいでもあるし。クズリに近い動物なのかなと思ったら、生物学的には最も近いのはフクロネコだそうで……。
こんなずんぐりした姿で、大きさも柴犬くらいの小さな動物ですが、噛む力はタイリクオオカミと同等だそうで、さすがはデビルです。
かなりじっくりタスマニアデビルの前で粘りましたが、続いてはトラのところへ。もう多摩動物園ではおなじみの、母さんタイガーのシズカさんです。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 280.4mm 1/1000 ISO1250

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 400.0mm 1/1000 ISO1000
オランウータン舎のところでカメラマンの人だかりができていました。どうやら横浜ズーラシアから子育て研修(?)で多摩に来ているバレンタインとチュリア母子がフィールドに出ていたようです。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/9.0 400.0mm 1/500 ISO800

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/10.0 400.0mm 1/500 ISO1000
多摩動物園のサイトによると
母親のバレンタインは自ら子育てができないため、当園にて群れの中で子育ての学習機会を与えます。また、子どものチェリアには、代理母によりオランウータンとしての生活や社会性を学ばせ、将来の繁殖を目指します。
ということなので、たぶんこの子はチュリアで、一緒にいるのは代理のお母さんなのかもしれませんね。
さてそこからぐるっと左回りにアジアゾーンへ。なぜかユキヒョウは出ていなかったので、レッサーパンダをスルーして(笑)ゴールデンターキンへ。いつも撮っている大好きなゴールデンターキンですが、なんと最近また赤ちゃんが産まれたそうです。この2月に公開が始まったばかりということで、ナイスタイミングでした。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 158.8mm 1/160 ISO3200
お母さんにぴったり寄り添って離れない赤ちゃんターキンです。体毛が親より濃い色なんですね。こうして見るとホントにまだちっちゃい赤ちゃんです。

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 323.2mm 1/160 ISO3200

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 226.6mm 1/500 ISO6400

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 301.1mm 1/500 ISO6400

Fujifilm X-T2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 301.1mm 1/500 ISO6400
足が太くて、そのくせ蹄(ひずめ)がまだ小さくてチョキですね。ターキンらしく好奇心が強いところは既にあって、カメラを構えるこちらに興味を示してたくさん目線をくれました。
この子はオスで、名前は「ムツ」だそうです。元気に大きくなってほしいものです。
というわけで、なかなか実り多かった多摩動物園でございました。しかし結局徒歩で半周しちゃいました。疲れましたよ(笑)。
|
|