

試合後、宮間について、スポニチではこう報じています。
試合終了と同時にMFアビリの元に駆け寄った。09年に所属した米女子プロサッカーのロサンゼルス・ソルでトップ下のポジション争いをして一緒に暮らしたこともあるライバルだ。「いい友人として心が痛かった」。敗者になった仲間の胸の内を思いやった。
このシーンについて、NBC NEWSは "A moment of true sportsmanship, as Japan consoles a defeated France" と讃えています。
ワールドカップの決勝のあとも、宮間は真っ先に対戦相手であるアメリカ選手のもとに握手を求めに行きましたね。スポーツマンとして、人として、宮間あやという人物の素晴らしい人間性を物語るエピソードです。
今回のワールドカップは、一切民放を見ずに全てスカパーの中継で楽しんでるわけですが、スカパーでは日本代表の試合前、試合後にオシムのコメントをかなりの時間を割いて放送していました。
相変わらずの皮肉と諧謔(かいぎゃく)に満ちたオシム節を満喫できたわけですが、それだけに、パラグアイ戦当日の、濃紺のスーツに青いタイで身を固めたオシムの姿にはぐっとくるものがありました。
通訳の千田氏は、オンエアされなかったオシムの様子や言葉をブログで公開しています。試合後にそれを読んでさらにぐっと来るわけですが、パラグアイ戦後にはこんな裏話をうちあけています。
放送終了後、オシムさんはしばらく立ち上がることができませんでした。
黙ったまま、モニターのリプレイなどの映像に見入りつつも、何か遠くを見つめているようでした。「〇〇がこう言っている」とインタビューを訳したり、こちらが何か言っても、しばらく問いかけを無視して、フーと深いため息をつくのでした。
そして、ひとこと「シュテータ(残念だ)!」と。
オンエアでは、あえて辛口で「もっと勇気を見せて欲しかった」とコメントしていましたが、それだけに、万感の想いを込めた「シュテータ」には、何ともやるせない喪失感を感じざるを得ません。
日本代表、よくがんばった。でも、もう一歩進んで欲しかった。
シュテータ!です…
『オシムの伝言』公式ブログ
http://info.osimnodengon.com/
詳しくは誤訳御免!さんの全文をぜひ参照していただきたいんですが、いくつか拾ってみますと…
Rymo
グレートメモリーズをありがとう。
今はただ、彼に相応しい歓送会をしてあげられなかったのが本当に残念だ。
Celticbhoy_07
ナカ、元気でやってくれ。
お前は上質なプレイヤーであり模範的なプロフェッショナルだったよ。
マンチェスターユナイテッドから奪ってくれた決勝ゴールは一生忘れないぜ。
hailtothethief
あれほどの才能を持つ選手を失うなんて残念としか言いようがない。
彼は俺たちの為に本当によくやってくれたよ。
しかし、俺はまだ真に最高の彼を見てない気がするんだ。
彼にはもっとフィールドの真ん中でプレーする機会を与えるべきだったのに。
CiaranOG
この男は、完全に伝説だよ。マンUに対するゴールだけで、俺たちが彼に
払った金の10倍は返してもらっただろ。
Belgrano
さようなら、ナカ。
お前の英語でのインタビューを是非聞いてみたかったよ。一度でいいから。
きっとスコティッシュ訛りと日本語訛り半々の英語で俺は大笑いできただろうに。
ああ、俺たちはその機会を永遠に失ったんだな。
お前は本物のプレイヤーだったよ。
ナカ、思い出をありがとう!
泣けるねえ、泣ける。スコットランドの野郎どもの、中村に対する暑苦しい愛が伝わってきますよ。
汗とビールのすえた臭いも(笑)
さらに、今日付けの日刊スポーツには、こんな記事が。
俊輔引退の花道をセルティックが用意する
エスパニョールMF中村俊輔(31)が昨季まで在籍したセルティックから、引退直前半年間のチーム復帰要請を受けていることが、27日に分かった。セルティック関係者によると、セルティックは6月に中村サイドからエスパニョール移籍決定の報告を受けた際に、将来の再獲得の意向を伝えたという。欧州チャンピオンズリーグ2年連続決勝トーナメント進出や、リーグ3連覇の功労者に対して、異例の要請で最大限の敬意を示した形だ。
創立120周年という世界屈指の歴史を誇る名門が、サッカー発展途上国に生まれた日本人に、最大限の敬意をみせていた。セルティックは今年6月に契約が切れる中村に対し、税別年俸3億円、1年ごとの契約更新は本人の希望で自由という、破格の条件提示で引き留めにかかった。ラブコールは実らず、6月初旬にはロベルト佃代理人から、ローウェルCEOに断りの連絡が入った。
それでも、セルティック側の中村に対する愛情は変わらなかった。中村の契約延長を断念する代わりに「せめて現役引退をセルティックパークで迎えてほしい」と異例の申し出を行っていた。クラブ関係者によれば、ローウェルCEOら幹部は以前から、中村本人が現役引退を決意した後の最後の半年間だけ、セルティックに復帰するというプランを温めていたという。
クラブは05年にも、幼少時からセルティックのサポーターと公言していた、元マンチェスターUのMFロイ・キーンを、キャリア最後の1年間だけ獲得。引退の花道を準備したことがある。04年まで7季在籍し、リーグ戦通算175得点を挙げたスウェーデン代表FWラーションに対しても、中村と同様の再獲得オファーの可能性があるという。
そんな伝説の選手たちと肩を並べるような驚きの申し出だが、中村の功績を高く評価する地元メディアは驚かない。セルティック取材歴30年超のロニー記者(スコットランド紙イブニングタイムス)は「長年の取材で多くの外国人選手を見てきたが、中村とラーションだけは特別。セルティックサポーターは、たとえ30年たっても、中村のことだけは忘れない」と言い切った。
中村は「選手としてこんなに名誉なことはない」と話した。エスパニョールでも、初実戦となった25日の練習試合ペララダ戦で、アシストなどの大活躍。試合後にはピッチになだれ込んだサポーターに取り囲まれた。アシストを受け、得点したMFイバン・アロンソも「中村に対しての熱狂は驚きではない。偉大な選手だと分かっていたから」と認める。輝かしい実績もさることながら、欧州で愛される存在となることは、何物にも替え難い「勲章」かもしれない。
中村が言うように、「こんなに名誉なことはない」って話です。クラブもサポーターも、スコットランドは熱いなあ。
そして、バルセロナに到着した中村ですが、そこに待っていたエスパニョールサポーターの熱烈歓迎がこれです。
テレビのニュースでは見てましたが、ものすごい歓迎ぶりです。空港を揺るがすサポーターのチャント。チャンピオンズリーグで実績を残した中村は、スペインのサポーターにとっても立派なトッププレイヤーなんですねえ。
これからリーガ・エスパニョーラで中村がどれだけ結果を出していけるか、その前にまずチーム内で地位を確立しなきゃなりませんが、それも含めたこれからの動向がますます楽しみです。
でも、リーガの放映権はWOWOWが持ってるんですよねえ…フジテレビ、地上波でやってくれないかな?
日本が出られないコンフェデ杯。グループリーグ最終戦から地上波で生中継されるみたいで、昨日の(今朝の?)3時から生で見てしまいました。イタリア対ブラジル。ゴールデンカードですねえ。
ワールドカップチャンピオンのイタリア、調子はいまひとつです。アメリカには辛勝したものの、アフリカ代表エジプトにまさかの敗北。グループリーグ突破にはまずブラジルに勝って、しかもアメリカ対エジプトの試合次第、という苦しい立場に。
対するブラジルは例によってスロースタートながら、エジプト、アメリカと順当に勝ってグループリーグ突破は決めています。しかし相手はイタリアですから、消化試合という意識はないでしょう。
久しぶりに、わくわくする国際試合じゃないですか!
というわけで、両国の代表戦を見るのもずいぶん久しぶりなんですが、かなり顔ぶれが変わっているのに驚きました。ブラジルにロナウジーニョがいないのは知ってましたが、やっぱり違和感があります。ロナウジーニョもいなければ、アドリアーノもいない。カカとロビーニョ以外は耳馴染のない名前ばかりで…(笑)
イタリアも同じで、デルピエロもいなければネスタもマテラッツィもガットゥーゾもいない(ベンチにはいましたが)、これまた新鮮な顔ぶれでした。
試合は意外にも、いわゆる「本気出したブラジル」の圧倒的な試合運びに終始した感じでした。イタリアのオウンゴールなんかもありましたが、逆にそれほどブラジルの攻撃がイタリアを圧倒したということで、3ー0でした。
カカはやっぱりいい選手ですねえ。ちょっとゴールに嫌われて運がなかった感じでしたが、しっかりチャンスを作って存在感を示してましたし、あと俺はあまり知らなかったんですが(笑)、右サイドバックのマイコンって選手は凄かったです。2点を取ったルイス・ファビアーノはスペインのセビージャでプレーしてる選手らしいんですが、これも全然知らなかったけど鋭い動きを見せてました。ホントに、強い時のブラジルは強い(笑)。
残念ながらこれでグループリーグ敗退が決まってしまったイタリアも、知らなかった生きのいい選手がたくさんいました。ものすごいミドルを2本放ったロッシや、右サイドで身体能力とガッツを見せてくれたペペも印象的でした。これで名前を覚えたから、今後注目していこう、と。
それにしても、ひどい言い草だけど、イタリアは負けると絵になるね(笑)
そんなわけで、他人事だと思っていたコンフェデですが、にわかに面白くなってきました。明後日からは決勝トーナメントです。まあ、決勝戦はスペイン対ブラジルで決りでしょう。ていうかそうじゃないと困る!(笑)
見たいなあ、スペイン対ブラジル。イニエスタがいないスペインだと、いまだったらブラジルの方に分があるかもしれない。あとはコンディション次第、でしょうか。果たしてスペインの連勝はここで止まるか!?
いやあ、凄い試合だった。
本気で勝ちたい、一生に一度でいいからこのタイトルを獲りたい。そんな選手たちの気持がビンビン伝わってくる。世界最高のフットボーラー達の、追いつめられた極限の顔、顔、顔。
後半になると、ひとり、またひとり、足をつって倒れる選手たち。あのガタイのいい、まさに「屈強」といった男たちが、まだ試合の途中なのに足をつってバタバタ倒れるわけですよ。
それでもスコアは1ー1のまま。延長に入るころにはモスクワの冷たい雨が激しく降り始めて…まさに極限状態。半べそかきながらそれでも走る超一流の選手たち。足をつる、激突して流血する、満身創痍になりながらそれでも走る男たち。
PK戦は、絶望と歓喜の人間ドラマでした。今現在「世界最高のフットボーラー」と誰もが認めるクリスチアーノ・ロナウドが外す。痛恨に顔をゆがめるロナウド。これを決めれば勝利、というところでチェルシーのキャプテン、ジョン・テリーが外す。雨で軸足が滑ったのか、プレッシャーに敗けたのか…悲痛な表情のジョン・テリー。そこからはもうサドンデス。
最後にモノを言ったのはファン・デル・サールの経験でした。
雄叫びをあげるマンUの選手たち、またしてもタイトルを取れなかったチェルシー……
朝っぱらから物凄いものを見せられて、今日はいちにち寝不足です。
テーマ: UEFAチャンピオンズリーグ | ジャンル: スポーツ
小野の浦和復帰でフェイエノールトと合意
2005年12月16日01時43分
サッカー・オランダ1部のフェイエノールトとJ1浦和は15日、日本代表のMF小野伸二(26)の浦和復帰で両クラブが合意したと発表した。小野が01年以来のJ1でプレーする可能性が出てきた。
ただし、小野のマネジメント担当者は「欧州でプレーすることが本人の基本的な希望。まだ何も決めていない。今は(10月に手術した)右足小指を治すことを最優先にしたい」と、白紙の状態であることを強調した。
浦和は復帰を歓迎する意向で、できるだけ早い交渉の決着を目指すとしている。
うーん、確かに小野選手は怪我の状態が一進一退で、ここはいったん浦和に復帰してコンディションを整えるって考えた方もありますけどね…
フェイエノールトで確固たる地位を築いた矢先だっただけに、ちょっと残念な気もします。
しかしあくまでも目標は来年のワールドカップ、と考えると、代表の試合にも全然出られてない現状から、そういう選択肢もありなのか、とも思えますけど…複雑だなあ。

やりました、ようやくヒデのプレミア初ゴールが生まれました。それは意外にもFKだったようです。Sponichi Annexでは、試合の概況を伝えた後、こう論評してます。
終了間際のロスタイム。中田のゴールが完全にボルトンの呪縛(じゅばく)を解いていた。ノーランがダメ押し弾を決める。ゴールラインを割りそうになったボールを粘ってつないだ中田のプレーが起点だった。イタリアで7年間プレーした。中盤での展開力、守備力には定評があったが、新たに求められたのが決定力。中田の持つ高い潜在能力が凝縮された90分間だった。
欧州リーグ戦でのゴールは通算25点目、直接FKでの得点は初体験。試合後、アラーダイス監督は「彼は6月のコンフェデ杯で良いプレーをし、プレミアへの移籍を望んでいた。(現在はレンタル移籍の中田を)1月には完全移籍にする可能性もある」と最大限の評価。最大の目標というW杯を来年に控え、勝負の年と位置づける今季。中田が新天地で移籍後最高のパフォーマンスを見せた。
うーん、いいですね。試合の様子はまだ見てないんですが、いよいよヒデがプレミアにフィットしてきた様子がうかがえるじゃないですか。
と思ったら、フランスリーグ・ルマンの松井大輔もやってくれました。フランスリーグ、日本人初ゴールです。
ル・マンMF松井はホームでストラスブールと対戦。出場11試合目でフランス1部リーグ初得点を決めた。前半43分にペナルティーエリア外から右足でカーブをかけてゴール右上に技ありのゴール。開始1分にも左サイドからのクロスでアシストを記録した。15日のリール戦では代表の疲労もあり先発落ち。「1から出直したい」と反省。2試合ぶりの先発復帰で結果を出した。
もうすっかりルマンの左サイドとして定着してる松井、ワンゴールワンアシストの大活躍です。この試合は中継をチェックできたんですが、ロングシュート気味のループシュートで、まさに狙い済ました技ありの一発。気持ちいいです。アシストになったクロスも、後列から走り込んでくる選手をしっかり見定めてのマイナスのボール。充実してますねえ。
というわけで、朝から気分のいい月曜日なのでした。
そんな中田について…誰もがそう思っていたと思いますが、俺も本心から不思議なんです。なぜなんだヒデ!?
『blog武藤文雄のサッカー講釈』で、論客武藤氏が、全く同じ胸の内を明かしています。以下引用させていただくと…
ここまでの中田の成長振りは、実に見事なものだった。U17からローマに至るまで6年の歳月。細身で技巧的だった甲斐の若者は信じ難い速さで成長し、湘南の地を経て、長靴の国のトッププレイヤになった。その間僅か6年。
そして、ローマに移籍してから、また6年の歳月が経過した。この後半の6年間で、中田はいかほど成長したのだろうか。疑問は尽きないのだ。もちろん、エンジに橙の襟でも、青と黄の横縞でも、赤と青の縦縞でも、紫でも、登場すれば中田は見事なプレイを見せてくれてきた。しかし...
どうして現状のフィオレンティナ程度のクラブで試合に出る事ができなかったのか。
移籍の度に「引く手あまた」と言うよりは「ようやく所属クラブが決まった」と言う印象なのは気のせいなのか。
そして、「本当の意味での欧州のトップクラブ」に加入する事が無いのは何故なのか。
不十分なコンディションだとしても、日本代表でのヒデは完全に他のプレイヤーとは格の違うプレイを見せてくれています。どう見たって世界のトッププレイヤーとして十分なのに…なぜヒデはかくも長い間活躍できないでいるのか!?
もしその原因が、セリエAの守備的な試合運びにあるとするなら、今度こそヒデは武藤氏にも見いだせなかった答えを見せてくれるのかも知れません。
俺のような無責任ないちファンの不安など吹き飛ばしてくれる活躍を、ヒデがプレミアリーグで見せてくれることを祈願してやみません。いやホントに。
普段通りにやってくれれば十分だと思うんだけどなあ…頼むぜヒデ!
テーマ: サッカー海外日本人選手 | ジャンル: スポーツ
そして後半、大黒投入。大黒はくさびのパスの受け手としても機能してましたね。ヒデと大黒のパス交換は、代表チームの中でも『世界基準』を感じさせる本格感にあふれてたと思います。
その後、ペナエリアすぐ外、俊輔エリアからのフリーキックをポストに当てたところを、詰めていた大黒が押し込んで同点!
ロスタイムに惜しいシーンなどもありましたが、結局2-2のまま引き分けで試合終了。得失点差で日本は予選ラウンドで敗退となりました。
惜しかった、と見るか、やっぱり、と見るか…確かに俺が見た時間帯だけなら、ブラジルと互角のいい試合をしていたと思います。ただ、彼らは引き分けでもいい、ということは最初から分かってましたからね。予定通り、にやられてしまったのかも知れません。まあでも、日本の株を上げるに十分な、いい試合だったことは確かでしょう。なんせ地元ドイツメディアには、日本はなめられきってましたからねえ(笑)
これでヒデの移籍とか大黒の移籍とか決まらないですかね?
これで今回のコンフェデにおける日本チームの日程は終了です。寝不足は蓄積しましたが、必死で時間稼ぎをするロナウジーニョが見られただけでもよしとしましょうか…(笑)
追記…何で3人目の交代が鈴木師匠だったんだろう?彼は何しに出て来たの?(笑)