フォーカスブラケットによる被写界深度合成

先日、X-T2のファームウエアのアップデートがありましたね。今回はVer.3.0からいきなり4.0へというメジャーアップデートでございました。
もちろん、最も注目を集めるのはX-H1並みのAFアルゴリズムアップデートだと思うんですが、今回はあえてこちらに注目してみました。
それは、”フォーカスブラケット”機能です。いままでもブラケット機能はいくつかありました。フィルムシミュレーションブラケット、ISOブラケット、AE(露出)ブラケットにホワイトバランスブラケット等々。要するに、1回のレリーズで特定の設定だけを変化させていくつか撮影する機能ですね。それに今回、フォーカス位置をずらしてブラケット撮影をする機能がプラスされたわけです。

いままでのブラケット撮影機能というのは、要するに「どれがいいかあとで検討する」ための機能でした。ひとつの設定に決めきれないときに、ブラケット機能でいくつかのパターンを撮っておいて、あとでどれがいいか決められるのが便利だったわけです。しかし、今回のフォーカスブラケットではそれが違います。ピント位置をずらした数枚の写真をあとから全て合成することで、「完全無限遠(パンフォーカス)」写真を作ることができるのです。
(※追記…AEブラケットでHDR合成をするケースもありますね)

ブツ撮り撮影をかじったことのある人ならご経験かと思いますが、ブツ撮りなどで手元の小さいものを撮影すると、被写界深度はとても薄くなるのです。シャッタースピードを無視して限界まで絞りを絞っても、どうしてもどこか被写界深度から外れてボケてしまうのです。個人の趣味で撮るならあまり気にすることはないですが、商品撮影の仕事などでブツ撮りをするプロの方は、クライアントから「商品の全部にフォーカスの合った写真」を要求されるわけです。あと、昆虫のマクロなどを撮影する人なども、ボケのないマクロを撮るために大変な苦労をされていると聞きます。かつては手作業で数百枚の写真を切り張りをした、なんてお話を聞いたこともありますが、Photoshopの登場でそんな苦労もせずに済むようになったそうです。しかし、Photoshopで合成するために、手動でピント位置をずらした写真を数多く撮る手間はあったわけです。
フォーカスブラケット機能は、そういった手間をカメラにお任せにできる機能なのです。

というわけで、ワタシも早速試してみることにしました。

IMG_0330.jpg

ちなみに設定はこんなカンジです。コマ数は何コマ撮影するか、ステップというのはフォーカスを移動する範囲、撮影間隔はレリーズする時間差です(ストロボなど使用するときはチャージ時間に合わせて設定します)。
ちなみに、こちらの設定に関しては、当然取り扱い説明書には書いてません。富士フイルムのWEBサイトに行って、ファームVer.4.0の説明書をDLしないとわかりません。これがたいへんわかりにくく、たいへん不親切です(笑)。
説明をキャプチャしますと、こんなカンジです。
トリセツcap

これだけです。問題なのは、「ステップ」の単位がよくわからないことです(笑)。まあ、被写界深度は撮影のたびに変わりますから、なんとも言えないとは思いますが…手探りで設定していくしかないですね。
とりあえず、今回はコマ数20、ステップ10ということでやってみたら、なんとかうまくいきました。

撮影したデータは1回につき20枚なので、その全てをお見せしてもあまり意味ないですね。とりあえず最初と最後はこんなカンジでございます。

T2185270.jpg

T2185289.jpg

この間に18枚の写真があって、計20枚の写真を、これからPhotoshopで合成するわけです。さあ大変(笑)。
ワタシはAdobe クリエイティブクラウドを利用しておりますので、PhotoshopのバージョンはPhotoshop CC 2018ということになります。Photoshopはバージョンによって表示画面などががらっと違ったりするので、バージョンをしっかり把握して操作法をググる必要があります。(フォトショ素人なので当然毎回ググるのです)
今回は、こちらのサイトを参考にさせていただきました。
わかってしまえば大変カンタン。全ての写真をレイヤーとしてフォトショに取り込んで

編集 > レイヤーを自動整列
編集 > レイヤーを自動合成

コレだけです。カンタンすぎて拍子抜けするほど。難しい設定などなしで被写界深度合成写真ができあがります。
できあがった写真がこちら。

xpro2gousei
Fujifilm X-T2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/4.5
55.0mm
1/15
ISO4000


なんかこう、一生懸命作った割には見た目ごく普通なのがなんとも言えないんですが(笑)。
しかし、フードの先端から奥のグリップまで、しっかりフォーカスの合った写真ができあがりました。

見た目に違和感がないのは、たぶん我々の視界で見てるモノのイメージにごく近いからだと思います。人間の目は被写界深度が深いですからね。逆にいうと、一眼レフ写真がもてはやされるのは薄い被写界深度にインパクトを感じるからです。
しかし、対象物をしっかりビシッと写したいブツ撮り写真としては、これこそが欲しい結果なのです。

すっかりアジをしめて、もう1枚作ってみました。こんなカンジです。

ブラケット合成画像
Fujifilm X-T2
XF23mmF2 R WR
ƒ/2.0
23.0mm
1/8
ISO400


カンタンかんたん。Photoshopすごいです(笑)。

ただ、カンタンといえども落とし穴はあります。ワタシがやったなかでもふたつ、気をつけるべきポイントがありました。どちらもレンズに関する注意事項です。

1)XF35mmF1.4Rはフォーカスシフトに注意

愛用のレンズ、XF35mmF1.4ですが、設計が古いせいでフォーカスが移動すると微妙に画角が変わります。
もちろん、Photoshopは「レイヤーの自動整列」で画像を合わせてくれると思いますが、それによって全体がクロップされて画角が変わってしまうのはどうしようもありません。どうしてもXF35mmF1.4を使いたいなら画面に余裕をもって撮影する必要があります。

2)マクロリングは使えない

どうせマクロ撮影なんてめったにやらないし、やるんだったらマクロリング使えばいいや、とマクロレンズを処分してしまったワタシですが、ここで痛い目にあうこととなりました(笑)。
マクロリングを使った撮影は、フォーカス移動の範囲がごく狭くなるため、充分なシフト量が得られないのです。よって、フォーカスシフト撮影には使えないのです。
小さなモノをパンフォーカスで撮りたい人は、ちゃんとマクロレンズを使いましょう。

というわけで、フォーカスシフト合成でパンフォーカスブツ撮りをする実験でございました。
ご自宅でカンタンにできる作業(エドチャイナ風に)なので、X-T2をファームアップされた方は、ぜひ一度トライされてみてはいかがでしょう。












X-H1ファーストインプレ

P2JG3810
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/14.0
35.0mm
1/8
ISO1000
Classic Chrome


実はしばらく前から噂サイトなどで「富士フイルムは”究極のX”を用意している」などという情報が流れていました。そんななか、2016年9月のX-T2の発売以来、ほぼ1年半ぶりの新ラインの発売となりました。ProラインでもTラインでもなく、新しくHというラインができたわけです。
APS-Cミラーレスの利点を生かして、一眼レフより軽くコンパクト、という路線を貫いてきた富士フイルムのXシリーズですが、今回のX-H1では思い切ってボディサイズを大きくし、しっかりとしたグリップも付けてきました。
今回ボディ内手ブレ補正(In Body Image Stabilizer=IBIS)を組み込んできたことからなのか、ボディ自体がだいぶ肉厚になった印象。富士フイルムは「ボディ内手ブレ補正は画質が落ちるからやらない」と明言してきましたが、「いいのできたから前言撤回」ということですね(笑)。
ユーザーの要望をすかさずファームアップに反映してくれるフットワークの軽さも富士フイルムの特色ですが、さらっと前言撤回してやらないと言ってたものを出す発言の軽さも富士フイルムの特色ということで(笑)。
まあ、いいものを作ってくれればいいわけです、ユーザーとしては。

P2JG3811
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/14.0
35.0mm
1/8
ISO640
Classic Chrome



思えばレンジファインダースタイルのクラシックなボディから始まったXシリーズ。X-Pro1、X-E1とその路線が続いて、今度は一転して一眼レフスタイルのボディを出そう、となったときに、デザインのオリジンをどのあたりに定めるか、難しいところだったと思います。結果的に60年代、70年代のフィルム一眼レフを思わせるデザインとなったX-Tシリーズは、望遠ズームレンズも使いやすいものになりましたが、現代的な50-140mmや100-400mmレンズと組み合わせたとき、ワタシ個人的にはレリーズボタンの位置など「中途半端だなあ」感がぬぐえないものがありました。素のボディで単焦点レンズなどを使うときなどはボディ上面にレリーズボタンがあってもいいと思いますが、バッテリーグリップを組みあわせて超望遠レンズを使うときなどは、握ったグリップの部分にレリーズボタンがあるべきで、今回X-H1でそういった現代的なデザインを採用してきたのは、ワタシとしては歓迎です。
ボディ上面のレリーズボタンはストラップホールとの干渉もあって、たまにそのへんが気になることもあったんですよね。「良き時代」へのオマージュ溢れるデザインも大好きですが、やはり実用性は大切です。今回のX-H1のグリップまわりのデザインは、そういったX-Tラインの「中途半端感」を払拭するものでとてもいいと思います。


P2JG3809
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/14.0
35.0mm
1/8
ISO800
Classic Chrome


上から見るとグリップの深さが一目瞭然ですね。かなり思い切って攻撃的なデザインにしてきたと思います。
このあたりのデザインは、明らかにGFXの流れを酌んでいるものです。中判デジタルたるGFXを、ハッセル風デザインではなく一眼レフ風デザインとしたなかで、富士フイルムのなかで現代的なグリップ付きの一眼レフデザインもいいね、となったのかもしれませんね(笑)。上面液晶など全く新しいデザインを採用したGFXを富士フイルムのイメージリーダーとするために、GFXジュニアをXシリーズで作ろう、となったのかもしれませんし、もしかしたら同時進行のプロジェクトだったのかもしれません。
いずれにせよ、X-H1は明らかに”GFXのX版”です。
これまではX-Pro2とX-T2が「どっちもフラッグシップ」と言い張っていた富士フイルムですが、今後はこのX-H1が事実上のフラッグシップなんでしょうね。もしくは他社みたいに「プロフェッショナル向け」「ハイアマチュア向け」とか分けていくのかもしれませんが、それはアホらしいのでやめてほしいですね(笑)。


P2JG3819
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/13.0
35.0mm
1/15
ISO1250
Classic Chrome


こうして並べてみると、X-H1のグリップの厚さがよくわかります。また、アイピース部分がかなり後ろにせり出しているのもわかりますね。(左目効きのワタシですが、これによって鼻が液晶スクリーンに当たらなくなりました。ありがたい!)
全体の高さもちょっと高くなっています。

そんなわけで、どうしてもX-T2と比べてしまうんですが、数日使用してみた感想としては、かなりポジティブです。
確かに重く分厚くなりましたが、それでもまだまだカメラとしては軽いです。そしてなんと言っても、今回富士フイルムが新開発した”フェザータッチシャッター”が心地よい!軽くて音も小さいですが、決して安っぽくないんですね。富士フイルムは比較的シャッターフィール、シャッター音にも気を配っているメーカーだと思いますが、従来はどちらかというとクラシックな、昔のカメラっぽい音と質感を目指している感がありました。しかし今回は新路線を打ち出したと思います。実に現代的で軽やかなシャッターフィールです。積極的に撮りたくなるシャッターで、今回これが大いに気に入りました。

P2JG3808
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/14.0
35.0mm
1/8
ISO640
Classic Chrome


ボディが重くなったのはワケがあります。今回富士フイルムはX-H1のボディを、従来より1.25倍厚いマグネシウムシャシーで作っているそうです。それによって、単純計算で従来の2倍のボディ強度を実現しているそうな。
その効果は、手にすればすぐ実感できるものです。ボディの剛性感、安心感がワンランク違うものになっています。ワタシの経験上でいうと、Canonの1DXに近いかもしれません。少なくとも、APS-Cボディでは破格の剛性感だと思います。
こうなると、ちょっとどこかにぶつけてみたくなる誘惑に駆られます(笑)。やらないですけど。
こってりと厚塗りされた塗装もあいまって、X-H1はちょっとどこかにぶつけたくらいじゃキズひとつ付きそうもない気がしますね。これはワタシのようなガテン系野外生活カメラマンにはとてもありがたい。
マウント部分もがっちり剛性が上がってます。XF100-400mmレンズにx1.4テレコンを付けた装備だと、X-T2だと若干マウント部のたわみが気になったものですが、X-H1はそれもありません。


P2JG3824
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/16.0
35.0mm
1/4
ISO400


バッテリーグリップを装着するとこうなります。まったくもって従来のXシリーズとは別物の貫録です。
性能面ですが、あまり語られていませんがAF性能もアップしています。野鳥を撮影している場面で、AFの無限遠から最短までの移動や、枝にとまった小さな野鳥を狙ったときのフォーカスの後ろ抜けなど、まだまだストレスが溜まる部分が多々あったX-T2でしたが、そのあたりだいぶ向上したと思います。(まだまだ完全にはほど遠いですけどね)
そのへんは、購入前に店頭で実際にレンズとX-T2を持ち込んでがっちり比較した結果ですので確かです。
IBISの効きに関しては、望遠レンズで鳥ばかり狙っているこの季節ですので、まだ実感するには至ってません。しかし、XF16-55mmなどを装着してファインダーを覗いてみると、しっかりと効いているカンジはわかりますね。いずれ、16-55mmやXF90mmなどで手持ちの夜景撮影などトライしてみたいと思います。


P2JG3839
Fujifilm X-Pro2
XF90mmF2 R LM WR
ƒ/16.0
90.0mm
1/4
ISO400
Classic Chrome


AF-Cの動いている被写体への追従に関してはまだ語れるほどのデータがありませんが、AF-C時のフォーカス精度に関しては向上しています。
従来では、AF-Cで追いかけている間のフォーカスのウォブリング(サーチ動作)がけっこうあり、たとえばいまにも飛びそうで飛ばない野鳥などをAF-Cで連写した場合、被写体は動いてないのにコマによってフォーカスが外れているものがけっこうありました。それが今回はだいぶなくなっています。
これによって、AF-Cモードのままで動くであろう被写体に備えることができるようになりました。これはかなり大きな進歩です。もちろん、被写体が止まったままであろうときは、AF-S+MFで万全を期すのがベターですが、煩雑な切り替えをする頻度が下がるのはありがたい。
それだけに、AFモードスイッチが相変わらず前面にあるのは惜しいですね。しかもスイッチが小さいし。
ワタシだったらレリーズボタンのところにある電源スイッチの場所にAFモードスイッチを配置して欲しいと思います。両者の位置を交換してもいい。クラシックカメラスタイルだったらあの位置でも仕方ないのかもしれませんが、モダンなスタイルにしたんだったら変えてもいい部分だったと思います。

文句ついでにさらに要望点をあげるとすると(笑)、ボタンの配置ですね。AF-ONボタンが新設されたのはいいですが、あれは親指を自然にずらした場所になければいけません。他社一眼レフでは例外なくそういう配置になっています。
しかしX-H1ではまだどこか不自然な配置になっています。しかもバッテリーグリップの縦位置配置と統一されてない。(ボタンの大きさすら違う)これは激しくダメダメな部分です。

P2JG3803
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R+MCEX-16
ƒ/11.0
35.0mm
1sec
ISO1000
Classic Chrome


いきなりダメ出ししてしまいましたが、とりあえず現状で不満なのはそれくらい。もっと使い込んでいけばいろいろ出てくるかもしれませんが、いまの時点ではたいへん心強い道具なんじゃないかと思っています。

あ、ひとつだけ慌てたことがありました。今回から新設された機能で、ファインダーの表示設定で「ナチュラルライブビュー」という項目があるんですが、とりあえず取説も読まずに「ナチュラル?いいんじゃない?」とそれをONにしたところ、ファインダー像に露出やFSが反映されないんです。これは驚きました(笑)。
今回からファインダーと背面液晶の色合いなどを微調整できるようになったんですが、そのせいかといろいろいじるハメになりました。うっかりONにしないよう、気をつけてください。これは一眼レフのように生のままのファインダー像を見たいときに使うモードです。

ともあれ、これでボディ3台体制になりました。お散歩スナップ用のX-Pro2、本気撮り用のX-H1、サブにX-T2とようやく必要充分(贅沢?)なラインナップになって喜んでおります。









テーマ: FUJIFILM デジカメ | ジャンル: 写真

XF16-55mmF2.8購入です

T2JP9714
Fujifilm X-T2
XF35mmF1.4 R
ƒ/11.0 35.0mm 0.5sec ISO6400


昨日のことですが、たぶん自分は手を出さないと思っていたXF16-55mmF2,8R LM WRを購入いたしました。
レッドバッジ標準ズームです。
引き換えに下取りに出したのはほとんど使わなかったX-M1とXF18-55mmズーム、そしてZeiss Touit2.8/12です。それでほぼ等価交換。ツァイス12mmは全く不満はなかったんですが、12mm広角単焦点より、16mm始まりでも明るい標準ズームの方が仕事で使う率は高いからです。いままで18−55mmは仕事で「のみ」持ち出すレンズだったんですが(笑)。
それにしても以前このブログでも書きましたが、アホなワタシは18−55mmを3回買って、3回売ることになりました。標準域って普段はもう35mm単焦点があれば十分で、基本そこより望遠の方向にレンズを充実させる方向でやってきました。それだけ35mmF1.4を気に入ってしまってたんですが、たま〜に撮りたくなる広角のためにレンズ1本持ち出すのも面倒になってきまして……それにやっぱり、12mm(換算18mm)はちょっと広すぎますね、俺の場合(笑)。どうも昔から、広角レンズは買っては売り、買っては売り、の繰り返しです。
XF16-55mmF2,8なら、換算24mmですからそこそこ広角で、そこは18mm(換算27mm)とはかなり違います。これだったらステージ写真の広角もなんとか対処できるだろうと。
とまあ言い訳はこれくらいにしまして……(笑)。



T2JP9716
Fujifilm X-T2
XF35mmF1.4 R
ƒ/11.0 35.0mm 0.5sec ISO2000


T2JP9718
Fujifilm X-T2
XF35mmF1.4 R
ƒ/11.0 35.0mm 0.5sec ISO2500


X-T2は望遠の受け持ちになりますから、16-55は基本的にX-Pro2に付けることになると思います。でもこうして見ると、やっぱりPro2には単焦点が似合いますね(笑)。
でかくて重いレンズだと覚悟はしてましたが、でもフルサイズのF2.8標準ズームにくらべたらやっぱりひとまわり以上コンパクトです。各種リングの操作感もやはり高額なだけあってしっかりしてます。



T2JP9719
Fujifilm X-T2
XF35mmF1.4 R
ƒ/11.0 35.0mm 0.5sec ISO2500


テレ側に伸ばしたところの姿はCanonのEF24-70mmF2.8IIを思い出しますね。てかそっくり!

では、さっそくもろもろ試し撮りしてきましたので、ご覧くださいませ。



P2JG0880
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/22.0 20.6mm 1/500 ISO6400


連休に入ったマップカメラ(いつもお世話になってますw)は大混雑で、開店時間に買い取りセンターに行ったのにもう外に行列ができていたという……そんなカンジだったので試し撮りは夕方からになってしまいました。
とりあえず吉祥寺駅前に出たら、太陽がちょうどアーゲードに差し込んでいました。太陽を入れ込んで1枚。



P2JG0884
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/11.0 36.5mm 1/250 ISO500


駅前通りの花壇の目線になって、西を向いて逆光で。歩行者を待って……という1枚。



P2JG0897
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/8.0 55.0mm 1/500 ISO1000


西日のいせや。焼き鳥の煙がスモーク効果になってました。



P2JG0918
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/22.0 19.4mm 1/60 ISO3200


西日のシャガ。あえて太陽を入れ込んで、思い切り絞ってみましたが、このレンズ、とても逆光に強いですね。これだけゴーストが出るような状況で、コントラストの低下も見られません。
ちなみに最初に撮ったカットではもっと派手にゴーストが出ていまして、一瞬がっかりしたあともしや……と思ってプロテクトフィルターを外したら収まりました。やはりこういう意地悪なシチュエーションではプロテクトフィルターの悪影響が出るんですね。そこからずっと外したままです。



P2JG0921
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/3.2 55.0mm 1/2000 ISO6400


これも逆光で、木漏れ日の玉ボケを見てみました.キレイな丸ボケですね。



P2JG0925
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/2.8 55.0mm 1/2000 ISO800


あえて絞り開放のボケをチェック。これだけボケれば十分です。



P2JG0938
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/16.0 55.0mm 1/500 ISO3200


ここまで逆光が続きましたが、ホントに優秀な逆光耐性を見せてくれます。前玉のコーティングと共に、内部構造でも相当気を使っているんでしょうね。大好きな逆光を安心して使うことができるのは、大きなアドバンテージです。



P2JG0939
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/18.0 55.0mm 1/500 ISO1600


だってこういうショットが大好きなんですもの(笑)。
水面のリフレクションですが、かなり強い光です。それでもこれなら安心してレンズを向けられますね。



P2JG0962
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/5.6 17.0mm 1/640 ISO4000


ここまで逆光耐性を見てきましたので、解像もチェックしていきましょう。解像と言えばわんこの毛並み、ですね(笑)。
わんこたちにはフォーカスのスピードもチェックさせてもらえます。
いつも井の頭公園で撮らせていただいてる、ゴールデンレトリーバーのグループに会いました。これは日陰のシーンですがキレイに毛並みが解像してますよね。フジのXシリーズは比較的日陰が不得意なんですが、グッドです。



P2JG0973
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/5.6 40.1mm 1/800 ISO5000


P2JG0985
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/4.5 31.1mm 1/800 ISO3200


P2JG1066
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/4.5 55.0mm 1/320 ISO1600


P2JG1118
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/4.5 55.0mm 1/640 ISO2000


P2JG1219
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/8.0 42.7mm 1/250 ISO5000


いやあ、驚きました。各所で「単焦点並み」とか言われているのは知ってましたが、正直眉唾だと思ってたんです。
でも、これ見ると、大好きなXF90mmFf2に勝るとも劣らない描写に見えます。
標準域は単焦点、というポリシーだったんですが、これじゃ単焦点の出番がなくなります!(笑)
あとフォーカスももちろん速いです。何の不満もないスピードが出てます。

では今度は逆光じゃない風景スナップを。今度は深大寺です。

P2JG1263
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/4.5 18.2mm 1/500 ISO1000


新緑のグラデーションがとても綺麗でした。もうちょっと絞ればさらに遠景の葉っぱが綺麗に解像したかもしれませんね。



P2JG1266
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/8.0 47.0mm 1/500 ISO500


ということで絞ってみました(笑)。緑色が大好きなので、落ち着きますね。



P2JG1274
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/7.1 55.0mm 1/250 ISO400


今度は変わり種テスト、ということで、マクロエクステンションチューブMCEX-16を使ってマクロ撮影にもチャレンジ。
富士フイルムの公式サイトによると、テレ側でMCEX-16を使った場合、最大撮影倍率0.48倍、ワーキングディスタンス(レンズ先端から被写体まで)36mmということで、かなり寄れます。エクステンションチューブはいままで正直あまり使ってなかったんですが、これならほぼハーフマクロレンズ相当ですから、本気で使えますね。
ちなみにこれ知らなかったんですが、このエクステンションチューブを使って等倍以上のマクロになるのは、XC16-50mmF3.5-5.6 OIS IとXF18mmF2Rだけなんだそうです。XC侮れじ!
ただし……XC16-50mmF3.5-5.6 OIS Iのワーキングディスタンスは2mmって、撮れないだろうそれ!!(笑)



P2JG1277
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/8.0 55.0mm 1/1250 ISO400


これはエクステンションチューブを付けないで、素の状態で最短まで寄った絵です。素の状態ではテレ端0.16倍、最短撮影距離は望遠で40cmとのことで、まあ普通に寄れる、くらいでしょうか。必要十分だと思います。



P2JG1281
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/8.0 55.0mm 1/1250 ISO500


こんなカンジで撮れれば標準ズームとしては十分ですよね。もちろん解像はバキバキだと思います。



P2JG1286
Fujifilm X-Pro2
XF16-55mmF2.8 R LM WR
ƒ/4.0 55.0mm 1/1600 ISO1600


最後は普通のスナップで。なんだかエクストリームな使い方ばかりテストしてきましたが、本来こういうショットを撮るのが一番ふさわしいレンズですよね。

というわけで、ひさびさに新規購入したレンズ、XF16-55mmF2.8R LM WRでございました。これは今後必携のレンズになりそうです。さすがレッドバッジズームのフラッグシップ、もっと早く購入しとけばよかったと後悔したのでございました。

本橋丈 第1回写真展
2017年6月2日〜6日 吉祥寺美術館市民ギャラリーB室

http://joemoto.blog3.fc2.com/blog-entry-696.html













GFXの縦グリ

先週の水曜日から、インフルエンザを発症しましてすっかり病人生活でありました。
数日前から家人が「どうも調子がわるい」と言っていたんですが、まさにその日が病院で「インフルエンザです」と認定された日でした。どうも咳が出るからおかしいと思ってた、と聞きながら、ワタシもゴホゴホと咳が出始めたのが先週の水曜日だったわけです。

今年のインフルエンザA型はそれほどの発熱具合ではないみたいで、ワタシの場合は最高で38度5分といったところでした。もともと平熱の低い人ではあるので、それくらい出たらもうどうにもなりません(笑)。土曜日に病院へ行って吸入薬をもらうまでは、おとなしく寝てるしかないのでした。

それにしても、インフルエンザを認定するために病院でする検査ってヤツを初めて体験した(インフルに罹患するのも初めて)んですが、アレはキツいもんですね。久しぶりに経験した「医療拷問」でございました。ながーい綿棒の親分みたいなものを、鼻の穴から突っ込んでサンプルを採取するわけですが、それがもう「これ以上ヤバいでしょ!」ってくらい奥の方まで突っ込むわけです。もう白目向いて「ンゴゴゴゴ!」と涙を流しながら悶絶するしかないのでした。

さてさて、そんなことはどうでもよくて(笑)、本日の本題はこちらでございます。先日富士フイルムから正式発表&お触り会がありました、中判デジタルカメラGFXです。
発表会のご招待はいただいていたんですが、なにせそんな体調ですので今回は不参加です。それでも、語っておかずにはいられないのが、この画像。GFXの縦位置グリップなのです。

GFXtate
※写真はカタログより


長年、縦位置グリップ付きの連射カメラを愛用してきたワタクシでございますが、その物理的設計には大変不満を持っておりました。以前当ブログでも書いていますが、横位置と縦位置の、構えたときの腕の位置関係が変わるんですね。縦位置になるとカメラの底板の幅の分グリップ位置が高くなってしまい、たいへん脇の開いた格好で構えざるを得なかったわけです。
これは格好悪いだけでなく、長時間の撮影でカメラマンの肩を痛めつけます。半日縦位置で撮影せざるを得ないマラソンの撮影など、確実に身体にダメージを残すわけです。
この問題を解決したメーカーは、ワタシの知る限りいまだかつてひとつもありませんでした。ワタシとしては、グリップごと下方向にずらせるような機構をどこかが開発してくれないかと思っておりましたが、富士フイルムがやってくれました。
新しいGFXの縦位置グリップは、横位置と全く同じ位置関係を保った場所にグリップとレリーズボタンを配置してくれたのです。

GFXtateparts
※画像はカタログより

コンパクトなXシリーズならそれほど必要性は感じませんが、フルサイズより大きな中判では必然的にボディサイズも大きくなります。そのときの縦位置グリップの問題点をしっかり解決してきた富士フイルムはさすがだと思いましたね。

残念ながらワタシは現在も近い将来もGFXのオーナーになる予定はありませんが(笑)、あまり語られないこの素晴らしい縦位置グリップの設計だけには言及しておきたいと思ったわけです。
これって素晴らしいイノベーションですよ。できるなら将来のX−T3あたりには、この設計をぜひ取り入れていただきたいと思うワタシなのでした。


広角レンズ入れ替えました

Xマウントの広角レンズとして、XF10−24mmを愛用しておりましたが、この度思うところあってこれをZEISS Touit2.8/12に入れ替えました。
資金不足につき入れ替えるしかないんですよ、残念ですが(笑)

P2JG8410
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/5.6 35.0mm 1/8 ISO2500




普段は主に望遠レンズで動物を撮ったり、標準レンズでスナップしたりしてるので、正直広角ズームのXF10−24mmはあまり出番がありませんでした。それでも、ここ一番の風景写真だったり、練習スタジオでの集合写真や練習風景の撮影、ステージ袖からのライブ撮影にも威力を発揮してくれました。やはり広角ズームレンズは便利で、利便性という意味では実に重宝なレンズでございました。経済的に余裕ができればまた入手したいレンズではあります(笑)。
描写も優秀で、確かにF2.8通し赤バッヂズームほどではないですが、パンフォーカス的に使うことが多い広角では不満はありませんでした。去年の秋に井の頭公園の紅葉を撮った作品などは自分でもとても気に入っています。

DSCF8955
Fujifilm X-T1
XF10-24mmF4 R OIS
ƒ/22.0 10.0mm 1/52 ISO400


我ながらけっこうあざとい風景写真だとは思いますが(笑)、10mmのワイド端で、限界まで絞って太陽を入れ込んで、逆光で紅葉を浮き出たせてみました。池の水がかいぼりで抜かれてるのも懐かしい風景です。
んで、なぜこの作例を引っ張り出してきたかというと、この写真でひとつポイントなのが、XF10-24mmの特にワイド端で顕著な歪曲収差なのです。
歪曲収差というのはいわゆるレンズの歪み、です。英語だとディストーション、でして、ギターの音の歪みのときと同じ使い方を写真でもするのが面白いんですが、グニャッと空間がゆがむことです。魚眼レンズの効果を思い出していただけると分かりやすいと思うんですが、超広角域ではXF10-24mmもけっこうこの歪曲収差が大きいんです。
上の作例のような風景写真だと、歪曲収差が逆に写真の迫力を出す効果があります。木の枝だったら、いくら形が歪んでもそこに違和感はあまりないですからね。
問題なのは人物写真です。集合写真などで、XF10-24mmのワイド端で画面の端のほうに人物を配してしまうと、グニャッと人間がゆがんでしまいます。これは困る。
もちろんLightroomなどで後から修正することはできるんですが、面倒ですし画面のトリミングをしたくないときもあります。
XF10-24mmの使いこなしのポイントはこの歪曲収差の扱い方だと思うんですが、広角で大人数の人物を撮る場合には、かなり難しいレンズなのです。



P2JG8420
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/9.0 35.0mm 1/4 ISO5000


というわけで、広角レンズを使う機会が集合写真やライブ撮影であるワタシの場合、なるべく歪曲収差の少ないレンズの方が使いやすいのと、あとは特にライブ撮影のときはやはりなるべく明るいレンズが欲しいわけです。ライブハウスは暗いですからね。XF10-24mmはF4通しのズームレンズで、開放F4だとやはりライブ撮影にはちょっと厳しい。でも、超広角の効果は欲しい。(標準域のズームだったら18-55mmもありますしね)
そんなわけで、Xマウントレンズの中で最も広角で明るい単焦点、Touit2.8/12のセレクトとなったわけです。

購入当日、さっそくライブ撮影の機会がありました。まだその場でしか使ってないんですが(笑)、ちょうどその日はビデオ撮影が主な仕事で、ステージ袖から動けない、そして片手はビデオで埋まっているという条件でしたので、Toiut2.8/12のテストにはうってつけでした。許可を得て掲載してみます。

P2JG8371
Fujifilm X-Pro2
Touit 2.8/12
ƒ/3.2 12.0mm 1/55 ISO800


P2JG8370
Fujifilm X-Pro2
Touit 2.8/12
ƒ/3.2 12.0mm 1/30 ISO800


P2JG8339
Fujifilm X-Pro2
Touit 2.8/12
ƒ/3.2 12.0mm 1/30 ISO800


P2JG8309
Fujifilm X-Pro2
Touit 2.8/12
ƒ/2.8 12.0mm 1/70 ISO800

(写真はすべて11月18日四谷アウトブレイクでの”Gillan Project”ライブより)

こんな感じでした。ステージ下手固定で歪みの影響が出やすいポジションからの撮影でしたが、いやな感じの歪みはほとんど感じられません。
ここまで優秀とは、びっくりです。
上の写真はすべて絞り優先オートだったので、シャッタースピードがけっこう遅めで、ISO値にかなり余裕があります。モノクロだったらISO6400でもぜんぜん使えると思うので、絞り開放だったらかなりのシャッタースピードが稼げそうです。
これも相当ナイスなポイントですね。両手がフリーなら(笑)がんがんアクションを止めた写真が撮れそうです。

というわけで、広角レンズの部をXF10-24mmF4からZEISS Toiut2.8/12に入れ替えた、というお話でございました。このところちょっと天気が悪いですが、晩秋のネイチャー写真などにも使っていきたいレンズですね。





私はなぜフジXマウントに一本化したのか

P2JP4893
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/2.8 35.0 mm 1/30 ISO2000 Flash (off, did not fire)
(Photoshopにて左右反転)


この話はいつかまとめて記事にしようと思っていたんですが、どうもうまく言葉にまとめられない気がしてズルズルと先延ばしにしてきました。
なぜ一眼レフをやめて富士フイルムのミラーレスに一本化したのか、というお話です。
いまでもうまくまとめられるかわかりませんが、やってみましょうか。


○重さにうんざり

まずはいうまでもなく、重さの問題です。
いままで散々話題にしてきたのでもう多くは語りませんが、ごく簡単に比べてみてもこんなカンジです。
カメラ1台+標準ズーム+望遠ズームの組み合わせで比べてみると

1DX(1.5kg)+EF24-70mmF2.8L2(800g)+EF70-200mmF2.8L2(1.5kg) 全部で3.8kg

X-Pro2(500g)+XF18-55mm(310g)+XF50-140mmF2.8(1kg) 全部で1.8kg


半分以下の軽さは圧倒的です。

なぜ軽いのか。上のたとえはCanonフルサイズのシステムと比べているので当然かもしれませんが、たとえばフジと同じAPS-CのPENTAXのK-3でシステムを組んだとしても、やはりフジよりは重いはずです。
それは、フジ以外のマウントが、(一眼レフとミラーレスという違いはあるにせよ)まずフルサイズでの使用を前程としているからです。フルサイズでの使用を前程とし、APS-C「でも」使えるというマウントでは、やはりレンズはフルサイズの大きさになってしまいます。大は小を兼ねるというわけですね。
それに対し、後発のフジXマウントは、APS-C「だけ」の使用を前程としています。言ってしまえば
本気のAPS-Cレンズは、フジXマウントだけ
なのです。
本気のAPS-Cレンズ群で軽いシステムを組める、これはフジに移行する大きなモチベーションでした。



DSCF4848
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/11.0 230.4 mm 1/500 ISO200 Flash (off, did not fire)




○カメラの性能で写真を撮ってはいないか?

さあ、ここからは主観的な話なので説明するのが難しくなってきますよ(笑)。

PENTAXのKシリーズは出てくる絵も、本体のデザインもかなり気に入っていました。それでもやはり、作品として仕上げるにはRAW現像が前程でしたが……。
そのPENTAXを手放すときの決定的な理由が「動体AF追尾性能」でしたね。
そこから再びCanonの1DXに戻ってしばらく写真を撮ることにしたんですが、久しぶりに手にした1DXは素晴らしい性能で、AFボタンを押したその瞬間にピントはズバッと合います。カメラの性能がこちらの反射神経を上回っているんじゃないかと思えるほどです。
でも、なぜか楽しくない自分に気付いたんですね。

もちろん、思った瞬間に写真が撮れることはとても大切で、そうじゃないときは大きなストレスを生むわけなんですけど……仕事のときはそれでいいんです。いわゆる「作業」「業務」として写真を撮るんでしたら。
ある程度の慣れとそこそこの腕があれば、1DXがあれば瞬間を押さえることは誰にでもできるんですね。
でも、そもそもの初心に立ち返ってみたとき、誰だって撮れるような写真を量産することが、カメラマンになった目的だったのか?
俺が撮ってる写真は、カメラのおかげで撮れたにすぎないんじゃないか?
野鳥を撮るときも、そこに鳥が来たから反射的にファインダーに捉えてシャッターを押してるだけのように思えてきて、なにかつまらなくなってきちゃったんです。



DSCF4510
Fujifilm X-Pro2
XF90mmF2 R LM WR
ƒ/4.0 90.0 mm 1/1000 ISO640 Flash (off, did not fire)




○一眼レフで撮ることは、迷惑?

仕事で幼稚園に撮影に行くことが何度かあったんですが、最近のお子さんたちは普段親御さんに写真を撮られることに慣れてる子が多いです。カメラを向けるとすかさずポーズしてくれたり、撮って撮って、とこちらを引っ張ったりします。
しかし、そんな子だけではないんですね。
なかには露骨に嫌がったり、こちらをにらんでくるような子もいます。
もちろん、それは単に、知らないおじさんにカメラを向けられることが嫌、ということなんだと思います。でも、それだけなんでしょうか?

例えば街中でスナップを撮ろうとしたときに、大きなフルサイズ一眼をさっと構えて撮ろうとする姿って、ちょっと違和感があるとは思いませんか?
写真を撮ることを英語で「SHOOT」と言いますが、文字通り銃を構えて撃つような、そんなしぐさに近いものがありますから、向けられた方はちょっとぎょっとすると思います。
(もちろん、昨今のプライバシー問題はありますが、それだけじゃなく、という意味です)
大きな一眼レフカメラを顔の前に構えて写真を撮るということは、「おまえをSHOOTする!」という威嚇にほかならないんじゃないか、と俺には思えるようになったんです。

もちろん、それが「ここにカメラマンがいて、撮ってます、仕事してます!」と周囲にアピールする効果を生むこともあります。それが求められている場面ならそれでいいんですけど、例えば子供の自然な姿を撮りたいとき、その威圧感が邪魔になります。だとしたら、動物を撮るときだってそうなんじゃないでしょうか。
レンズを向けられたとき、動物たちは思った以上にカメラマンのことを意識してます。カメラマンの放つ「殺気」のようなものを関知するのかもしれませんが、黒くて大きなものを顔の前に構えた人間がこちらを狙ってる!という事実だけで緊張してしまうと思うんです。

野生動物を撮ることとスナップ撮影をすることに、そんなに違いはないのかもしれません。人々が生活する街中か、動物たちのいる自然の中か、場面は違えども、どちらでもカメラマンは異物であり、乱入者です。だったらそのの存在はさりげなくあるべきなんじゃないでしょうか。
不自然な乱入者であればこそ、せめて物々しい出立ちはやめて、迷惑にならないように撮影すべきなんじゃないでしょうか。その方が結果も絶対にいいものになると思うんです。



DSCF3376
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/10.0 400.0 mm 1/200 ISO800 Flash (off, did not fire)




○手にする道具は気に入ったものを使いたい

これはもうさらに主観的な問題なんですが……富士フイルムのカメラを使うのは、なぜか楽しいんです。
いままでCanon、OLYMPUS、Ricoh、PENTAX、SIGMAなど、各社のデジカメを使ってきましたが、富士フイルムのXシリーズの満足感が最も高いものでした。
モノとしての質感もそうですし、アナログダイヤルを基本とした操作系も、もちろん本体とレンズのデザインも、しっくり来るしいつまでも手にしていたいと思えます。
そして写りはホントにいい。よく「フジの色」なんて言いますが、色だけに限らず写真としての空気感、解像感など、素直に「いいなあ」と思えます。
もちろんまだまだ発展途上で至らないところは多々ありますが、富士フイルムという会社が信頼できて、今後必ず改善されると思えることも大事です。富士フイルムXシリーズの商品開発コンセプトとユーザーサービスが、写真家を裏切らないモノであると思えるからこそ、現時点での欠点はとりあえず目をつぶることができます。だからこそストレスにならないんですね。
こちらからの一方的なラブコールではありますが(笑)カメラとはただの道具ではなく、写真家にとって生活を託す相棒であり、自分の表現を具現化してくれる大事な分身でもありますから、その信頼感こそ大切にすべきものなのです。



DSCF4590
Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/5.6 35.0 mm 1/500 ISO200 Flash (off, did not fire)




長くなりましたが、そんなわけで俺はカメラを全て富士フイルムにチェンジし、毎日肌身離さず持ち歩く生活になりました。
(余裕があればもちろん複数マウントを所有しておきたいのはヤマヤマですが……ギリギリでやってますので(笑))
気に入った相棒だからこそ、これからもなんとかだましだまし、動きモノもこれで撮っていきたいと思っております。
長かった機材選びの旅も、ここらで終わりとなったわけですね。俺自身もかなりホッとしてます(笑)。


テーマ: FUJIFILM デジカメ | ジャンル: 写真

X-Pro2二週間使ってみて

X-Pro2がやってきて、入れ違いにX-T1をメンテナンスに出してしまったもので、この2週間はX-Pro2だけでやってきました。
1DXは手放しちゃったわけですからね。鳥撮りもスナップもX-Pro2だけです。
そこで、2週間使ってみた感想など、改めて書いてみようと思います。前回のファーストインプレッションとちょっと被る部分はありますが、お付き合いください。

正直、1DXを手放すのは迷いがありました。組み合わせて使っていたSIGMA150-600mmSportsはいいレンズでまったく不満はありませんでしたし(重さ以外)、ファームアップの話もありましたしね。AFがさらに高速化するファームアップなんて言われると心が揺らぎます。
しかし、X-Pro2の出来の良さに感動し、フルサイズから完全に富士フイルムのみに移行してみて、いまのところ後悔はありません。
それどころか、ますます撮影が楽しいですね(笑)。

もちろん、鳥撮りにおいてはAF性能にイラっとくることは多いです。たとえばこんな場面ですね。

DSCF1412
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 406.8 mm 1/500 ISO2000 Flash (off, did not fire)


たびたび申し上げてますが、AFの空抜けです。このような、空中の枝に止まったエナガなどは、1点AFでもどーしても一発で合焦しません。
動きの速いエナガがいい場所に来てくれたチャンスに空抜けが起きると思わず声が出ますね。一瞬カメラをぶん投げたくなります。
しかし、富士フイルムなら今後のファームアップできっと修正してくれることでしょう(笑)。期待して待つことにして、それまではだましだまし使いつつ、たまにブログで訴えていくことにしましょう(笑)。
AFの空抜け、なんとかしてください!とね。
ご覧のように、決まれば画質はばっちりですからね。

動物園撮影にもチャレンジしてみました。ゴールデンターキンのような金網のない状態で飼育されている動物なら、結果はもうばっちりです。

DSCF0935
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.2 280.4 mm 1/320 ISO400 Flash (off, did not fire)




金網の近くを歩くユキヒョウでは、苦労するかと思いきや、意外にもAFはそれほど迷いませんでした。
まあ大口径の100-400mmレンズですから、金網は近すぎて合焦できないという事情はありますけどね。
AF-Cもよく追いかけてくれます。このあたりはT1より進歩してる部分ではないでしょうか。

DSCF0876
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 400.0 mm 1/640 ISO1000 Flash (off, did not fire)


DSCF0785
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.2 290.6 mm 1/640 ISO400 Flash (off, did not fire)


DSCF0751
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.2 290.6 mm 1/640 ISO640 Flash (off, did not fire)




ACROSモードを使ったモノクロスナップも楽しいです。何気ない日常がドラマになります。

DSCF1097
Fujifilm X-Pro2
XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS
ƒ/2.8 18.0 mm 1/125 ISO1600 Flash (off, did not fire)




XF60mmマクロもスナップに重宝します。AFもスパッと素早く合焦します。60mmマクロのAFが遅いなんて誰が言ったんでしょう?(笑)
おそらくはこれもX-Pro2のおかげなんでしょうね。

DSCF1459
Fujifilm X-Pro2
XF60mmF2.4 R Macro
ƒ/4.0 60.0 mm 1/125 ISO200 Flash (off, did not fire)




細かい木の枝が遠景にありますが、恐ろしく解像してます。
D810に負けないなんてレビューがありましたが、密集した木の枝がこれだけ描写されているのを見ると、それもあながち大げさではないかもと思えます。

DSCF1469
Fujifilm X-Pro2
XF60mmF2.4 R Macro
ƒ/5.6 60.0 mm 1/250 ISO1600 Flash (off, did not fire)


DSCF1467
Fujifilm X-Pro2
XF60mmF2.4 R Macro
ƒ/5.6 60.0 mm 1/250 ISO1000 Flash (off, did not fire)


ちなみに、上3枚のスクエアサイズスナップは、ハイブリッドマルチビューファインダーのOVFのみで撮影してみました。
いままで一眼レフだけでやってきたので、ライカなどのレンジファインダーの経験はありませんでしたが、新鮮で楽しいですね。
レンズを通した画像をファインダーで見ることができる一眼レフに比べて、レンジファインダーは素通しの窓です。被写界深度どころかレンズの画角すら反映されません。
しかし、X-Pro2のハイブリッドマルチビューファインダーは、OVF状態でも様々な手段で撮影を助けてくれるデジタルなシステムです。これが非常によくできてるんですね。
ファインダーの中の出来事をiPhoneで撮影して簡単な動画を作ってみたので、ご覧ください。

X-Pro2ファインダー

(フレーム枠が正方形なのはうっかりアスペクト比をスクエア設定のままで撮影してしまったためです)

一眼レフで育ってきた俺のようなデジタル世代には実に新鮮な光景です(笑)。フレームの中にレンズが写り込んじゃうんですから!
右下にレンズによる死角ができるのはどうしようもない構造的な問題ですから、そういうもんだと割りきるしかないですよね。
レンズを交換してもファインダーの中の光景に変化がないのもそういうもんです。レンジファインダーなんだから仕方ない。
そのかわり、デジタルの仕組みで、今装着してるレンズの画角は枠で表してくれます。見えてる中で、ここを切り取ってるんだ、とすぐわかります。でも枠の外が見えるのってけっこう便利です。枠の外で起きてることは、次の瞬間には枠の中に入り込んでくるものかもしれませんしね。

昔から頑固なライカ派、レンジファインダー派の人たちがいることは知ってましたが、なるほどこういう世界を愛するのは分かる気がする、と思いましたね。もちろん、フィルム時代のレンジファインダーはこんな便利なものはないですし、苦労があったことは想像に難くないですが、その分楽しいんだろうなあとは思えます。
デジタルの時代になって、その楽しさを、ネガな部分をテクノロジーで補いつつ味わえるというのは、世界で富士フイルムだけが提案するカメラの世界です。こういうのって、やっぱりニッチなんだろうなあとは思いつつ、もう少し一般的にも知られてもいいんじゃないかと思いますよね。
そんな新しい世界も含めて、いまのところX-Pro2に大変満足しているのでした。カメラ天板に早速小さな傷がついちゃったのはちょっとショックですけどね……(笑)。






X-Pro2がやってきました

My FUJINON & X-Pro2
iPhone6s

もう数日経ちましたが、とうとうCanon 1DXを下取りに出しまして、FUJIFILM X-Pro2がやってきました。
これで完全にFUJIFILMメインのカメラマンになったわけです。
いやあ、まさか2年半でここまでフジに染まってしまうとは、俺も思いませんでした(笑)。

上の写真は、XF100-400mm、XF50-140mm、XF90mm、XF60mmマクロ(Pro2と一緒に購入です)、XF10-24mm、XF18-55mmとなってます。このほかに、オーバーホールに出してるX-T1、XF35mmとサブのX-M1もあるわけで、いつの間にかレンズ7本、ボディ3台と成ってます。


X-Pro2
iPhone6s

さて、X-Pro2です。
従来の1600万画素で統一のX-Tranceセンサーから、とうとう2400万画素のX-Trance CMOS IIIとなって、現代風の高画素APS-C機となりました。2400万画素というとフルサイズで言うところの5000万画素以上の世界です。
まあ、画素数が上がるのは画面サイズも大きくなって、トリミング耐性も上がるってことで歓迎ですが、高感度には弱くなったりしますね。しかしフジはもともとノイズの処理が優秀で、APS-Cではピカイチの高感度耐性を誇ります。
X-Pro2になってもX-T1と同等の高感度が使えるということで、まずは一安心。


Pro2&T1
iPhone6s

まあ、そんなスペック的なことより、手にして実感したことは、X-T1に比べて格段に上がった本体の質感です。
T1だと各ボタンの押し具合、リングの回した感触などに「まあ仕方ないよな、こんな感じで」といったエクスキューズがあったように思います。実際十字キーの密かな仕様変更(笑)などがあったりして、まだまだ富士フイルムとしても経験値が足りなかったんでしょう。
それが今回、見違えるほどの質感向上を遂げています。
中でもT1で一番嫌いだった前面にあるAFモードダイヤル(SCMのダイヤルです)が、格段にしっかりとした感触になっています。T1ではスカスカで、中間のAF-Cできちんと止まらないことがあったんですが、今回はコクッとしっかり止まります。
本当はもっと大きめのしっかりとしたダイヤルにして欲しいと思ってたんですが、まあこれならオーケー、ってところでしょうか。

今回のウリであるシャッタースピードとISOの一体となったダイヤルも、確かに古いフイルムカメラの時みたいで味がありますが、正直なところちょっと微妙な気がします(笑)。持ち上げて回す、というギミックの耐久性に疑問が…持ち上げきれないで回してしまうと、ギアをなめてしまいそうで怖いです。
この部分に関しては、慌てずじっくり操作する必要がありそうですね。でも、好きか嫌いかで言ったら、好きです(笑)。

もうひとつ、特筆すべきはシャッターフィーリングです。一眼レフのようなミラーが落ちる感触こそありませんが、小気味よくカシャっと決まります。今回新しくメカニカルで1/8000までのシャッターが切れるようになっていますが、その新いシャッターユニットが秀逸な感触なんですね。これは素晴らしいです。



DSCF0298
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 400.0 mm 1/2500 ISO5000 Flash (off, did not fire)


さて、では作例を。こちらは購入して次の日に撮りに行った善福寺公園のジョウビタキくん。木の枝の間から見える瞳にきっちりフォーカスが来てますね。確か撮って出しのPROVIAだったと思います。
ISOは5000まで上がってますが、さすがのノイズリダクションですね。NRの調整値は、T1ではプラスマイナス2までだったんですが、今回プラスマイナス4まで調整できるようになりました。
ただ、初回に気をつけなきゃいけないのが、デフォルトのフォーカスモードはレリーズ優先になってるんですよね。こういった小鳥の撮影だと、動きの速い小鳥にフォーカスを一瞬で合わせて撮る必要があるわけで、その時にレリーズ優先だとフォーカスが合いきってなくてもシャッターが切れてしまいますから、持ち帰ってみるとイマイチピン甘、となってしまう可能性があります。(特に連写)
ここは忘れずに、フォーカス優先に設定しておく必要があると思います。



DSCF0403
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 270.6 mm 1/640 ISO5000 Flash (off, did not fire)


明治神宮に初めて行きまして、アオジを撮りました。明治神宮の鳥達はどうも人に警戒心が薄いようで、すぐ1mくらいの傍まで来ました。XF100-400mmは最短1.75mmですから、だいぶのけぞって撮りましたね(笑)。
これも撮って出しのPROVIA、フォーカスはバッチリ、ガチピンでございます。



DSCF0500
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 400.0 mm 1/500 ISO800 Flash (off, did not fire)


もう1枚明治神宮で、ヤマガラもすぐ近くまで来てくれました。ISO800なら、ノイズの気配もありません。
ちなみにX-Pro2のウリである「アドバンスドハイブリッドマルチビューファインダー」、要はEVF-OVF切り替えレンジファインダーなんですが、カメラの左肩にファインダーがある関係上、100-400mmのような望遠レンズだとレンズの光軸から視線がずれます。EVFでも慣れないと若干の違和感はありますね。
もちろん、400mmではOVFは使えません。OVFが使えるのは140mmまでです。
ちなみにOVFではレンジファインダーですから、ファインダーは素通しでレンズの画角が白い枠で表されます。望遠になるにつれ、白い枠がどんどん小さくなっていくわけです。ズームレンズではズームリングの動きに合わせて白い枠の大きさが変わって面白い(笑)。
そしてもちろん近い距離の被写体だと、パララックス(視差)はかなり大きいです。X-Pro2では自動パララックス補正機能があって、シャッター半押しすると枠が動いてズレを補正してくれるんですが、それでもまだちょっとズレがあります。その辺は慣れと割り切りが必要かと。用途に応じてEVFと使い分けが必要ですね。



DSCF0562
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.6 400.0 mm 1/400 ISO1250 Flash (off, did not fire)


もう1枚ヤマガラを。こういった縦位置の動物や人物撮影だと、顔の位置にフォーカスポイントを持ってくる必要があります。そこで今回から新採用になった背面フォーカスレバーです。Canonの1D、5Dクラスだとこういったコントローラーがあったんですが、まさかのフジ機に採用とは。嬉しい限りです。しかもレバー押し込みでポイントが中央に戻る仕組みも同じ。これがあるとないでは大違い。これがあるだけでT1に戻れなくなりそうです。
あとできるならば、縦位置横位置のフォーカス位置設定を記憶してくれるとベストです。この辺、ファームアップで対応してくれませんかね?



DSCF0586
Fujifilm X-Pro2
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/7.1 100.0 mm 1/500 ISO5000 Flash (off, did not fire)


さて、今回X-Pro2のもう一つのウリ(ウリ多いな(笑))が、新しいモノクロモード「ACROS」でしょう。

超微粒子で知られる白黒フィルム「ACROS」の名を冠した新フィルムシミュレーション。より滑らかな階調、引き締まった黒、美しい質感再現が特徴。一般的な白黒モードとは一線を画する超高画質な黒白写真表現が可能です。


というACROSモードで撮ったのが上の写真。今回はまだあまり作例を撮ってないのでこの程度なのですが、なんせ中間の階調が豊かという印象。とても味わい深く美しいモノクロモードで、人物を撮ると抜群にかっこいい写真になります。
ぜひこれでポートレートを撮ってみたいです。そうしたらまたそれで記事にしたいですね。

というわけで、長々とやってきましたが、今回のX-Pro2、富士フイルムのXシリーズがまたひとつ、新しいステージに上がったと思わせる素晴らしいカメラです。1DXをドナドナしても惜しくないと思わせてくれる期待以上の仕上がり。これから長いことエースとして活躍してくれるでしょうカメラでございました。

待望のXF100-400mm

さて、18日にはとうとう待ちに待ったアレが発売になりました。
そう、XFレンズシリーズの最新作、フジノンXF100-400mmF4.5-5.6R LM OIS WRです。
2年前にX-T1を買った時からロードマップにはこのレンズの予定がありまして、これがあったからこそ俺はX-T1を購入したようなもんです。いわば待望の、約束の超望遠ズームレンズです。
もちろん予約購入、発売日即ゲットです。

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iPhone6s

左がX-T1に装着したXF100-400mm、右は先日中古で購入したX-M1に装着したXF50-140mmです。XFレンズの中ではでかいと言われてきた50-140mmレンズが小さく見えますね。



IMG_3844
iPhone6s

フィルター径は50-140mmが72mm、100-400mmは77mmです。ちょうどCanonのEF70-200mmF2.8Lと同じフィルター径で、縮めた時の長さと重さもほぼ同じです。
ただし100-400mmは前玉直後からちょっと鏡胴が太くなってますので、持った印象はなかなか立派に太いですね。



IMG_3840
iPhone6s

ズームするとこれくらい伸びます。超望遠ズームにしては伸び方はおとなしい方ですね。保護フィルターは予約特典として付いてきた富士フイルム純正保護フィルターです。考えてみたら純正保護フィルターなんて使うの初めてです(笑)。
では早速、テスト撮影した作例を見ていただきましょう。



DSCF4956
Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/5.2 301.1 mm 1/2000 ISO1250 Flash (off, did not fire)


レンズを開封してすぐ井の頭公園に向かったんですが、バッグを置いて準備をしようと思ったら足元にこいつがいました。
(ちなみに100-400mmはドンケF-2の田の字の仕切りの中に入りました。これは助かります)
何かいいものを見つけたらしきハクセキレイ。セッティングもそこそこに慌てて撮ったのがこのファーストショットです。
なかなか幸先のいいスタートと言えるのではないでしょうか(笑)。



DSCF4994
Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
ƒ/6.4 100.0 mm 1/2000 ISO400 Flash (off, did not fire)


この日、かいぼりで水を抜いて干潟状態になった井の頭公園の弁天池で、小学生たちが体験授業をやっていました。
西日を背にした人影がいいなと思ったのでつい撮影。
コントラストがくっきりとしていい感じです。



DSCF5070
Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 560.0 mm 1/1000 ISO2500 Flash (off, did not fire)


ちょうどよく、エナガの群れに出会いました。テレコンバーターx1.4を装着してトライ。
さすがに、テレコンバーターを装着した状態ではAFはスローですね。にゅーっとフォーカス距離を一往復して、運が良ければフォーカスを探し当ててくれますが、こう言った場面ではほとんど当たりません(笑)。
近くの木の枝など、わかりやすいところに一度フォーカスを当てるなどしてレンズを助けてやる必要があります。もちろん、ストレスは溜まりますね(笑)。
フォーカスリミッタースイッチをこまめに切り替えてやれば少しは違うようですが……。
ちなみにフォーカスリミッターは『FULL』と『5m-∞』の2段階です。できれば『最短-5m』も設定してくれればよかったなあと思いますが。



DSCF5208
Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/16.0 560.0 mm 1/1000 ISO4000 Flash (off, did not fire)


いきなり文句を言ってしまいましたが、俺個人としては「これは”神レンズ”だな」というのが印象です。
何と言っても素晴らしいのは軽いことです。EF70-200mmF2.8L2とほぼ同じ大きさ、重さと言いましたが、持ち歩いてみた感想としてはもっと軽く感じるんです。全然軽くて、持ち歩いて撮影することに全くストレスを感じません。
おそらく重心バランスの設計が素晴らしいんでしょう。ちょうどズームリングのあたりに重心があるために、そのあたりをホールドした時に軽く感じるのではないでしょうか。ウソみたいに軽く思えます。
これは本当に助かるポイントです。



DSCF5364
Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/11.0 560.0 mm 1/2000 ISO2500 Flash (off, did not fire)


そして、言うまでもありませんが、写りは素晴らしいです。
フジノンの超望遠ですから写りは全く心配してなかったんですが、それにしてもいいです。5段手振れ補正も超強力ですし、今のところ弱点らしい弱点は見当たりません。
小さくて軽くてコンパクト、そして写りも最高。レンズを下に向けても自重で鏡胴が落ちてくることもありません。それでもズームストッパーは付いてますので、持ち運ぶときはロックしておけば安心です。
レンズフードも、いままでのフジノンと違ってしっかりとした(笑)造りです。初めてフードロックスイッチが付いて、カチッと軽いタッチでフードが固定できます。XFレンズで初めてちゃんとしたフードなんじゃないでしょうか。フードにはフィルター回転用の窓も付いてます。これは昨今の流行りですね。俺は使いませんが。



DSCF5325
Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/11.0 352.9 mm 1/2000 ISO1000 Flash (off, did not fire)


奇跡的に(笑)カモの飛翔シーンが撮れました。大トリミングですが、西日の日陰という悪条件でよく頑張ってくれました。
AF-Cで連写Hiですが、一度フォーカスが合ってれば結構追尾してくれそうですね。まあこれはレンズのせいというよりはX-T1のボディ性能によるところが大きいと思います。



DSCF5371
Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/11.0 560.0 mm 1/2000 ISO5000 Flash (off, did not fire)


樹上のムクドリ。バックの木の枝のボケがうるさくなりがちなシーンですが、ちょうどよく被写体を浮き出させてくれています。
一段絞ってますが、二線ボケ的な傾向もよく抑えらえていて、やはりさすがです。



DSCF5377
Fujifilm X-T1
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR + 1.4x
ƒ/8.0 247.4 mm 1/180 ISO3200 Flash (off, did not fire)


こちらは絞り解放で。善福寺公園でいつも会う野良猫です。いつも通りがかると「にゃー」と鳴いて、ベンチに座って膝に乗せろとせがんでくるんですが、この日は優しいおじさんに布団を用意してもらってました。満足げな寝顔を野鳥撮影のままのレンズで撮ってます。
後ろボケも綺麗で、猫の毛並みもしっかり解像してます。文句なしです。

というわけで、待ちに待ってようやく発売された超望遠XFレンズ、XF100-400mmの早速レビューでございました。
フルサイズ換算で150-600mm(テレコン付けて最長840mm)で楽々持ち運び、それでいて写りも文句なしの神レンズです。
もちろんまだまだ、X-T1のフォーカス性能ではストレスなく野鳥撮影ができるわけではありませんが、ボディの性能は年々進化していくものです。もうすぐ発売となるX-Pro2ではもう少しフォーカス性能のアップが望めるみたいですし、これなら今後の期待も含めてXシリーズ1本でやっていけるかな?と思っているわたくしです。

やっぱり、軽いことは圧倒的な正義、ですよ。持ち運びながら笑みがこぼれる幸せなレンズでした。

XF100-400mm発表

100-400image

CP+までには発表されると言われていたXF100-400超望遠ズームですが、本日いよいよ正式に発表、予約受け付けとなりました。
俺にとっては2年前にX-T1を導入したのもこのレンズがロードマップに載っていたからこそ、で2年越しの待ち人です(笑)。

正式名称はフジノンレンズ XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR。開放F値は100mm域でF4.5、400mm域でF5.6です。おそらく、ですがテレ端の開放F値のF5.6を中心に考えられたために、ワイ端F値F4.5という中途半端な数字なったんでしょうね。こういった超望遠ズームレンズならほとんど400mmが使われるはずで、テレ端の画質が最も大切なはずです。そのためのこのスペックになったのではないでしょうか。そうであってほしい(笑)。
だったら400mmF5.6のヨンゴーロク単焦点でも俺はよかったんですけどね(笑)。

防塵防滴、寒冷地性能も-10℃までを保証する赤バッジの高級ズームレンズです。手ブレ補正OISは5段分とあのXF50-140mmF2.8レンズと同等の性能です。コンパクトなXFレンズは基本的に手持ちで使いたいものなので、この手ブレ補正性能はとても大切です。ヘタしたらレンズ性能より大事かもしれないものなので、このスペックは期待できますね。
肝心のレンズ性能は ”ED(異常分散)レンズ5枚とスーパーEDレンズ1枚を含む14群21枚の高性能レンズにより、超望遠ズームレンズで生じやすい色収差を徹底的に低減。クラス最高レベルの高画質を可能にします。” とのことでこれもまた期待大です。
ちなみにXF50-140mmは16群23枚、スーパーEDレンズ1枚、EDレンズ5枚です。詳しいことは素人なのでわかりませんが、数字上はほぼ同等のレンズスペックと思われます。

XシリーズはAPS-Cセンサーなので、フルサイズ相当の焦点距離はこの数字から1.5を掛けたものになります。なのでこのレンズだと150-600mmですね。(メーカー発表の正式な数字は152mm~609mm相当)
そしてこれにXF1.4xテレコンバーターを付けると、テレ端840mmということになります。(F値は1段分暗くなるのでF8)
ヨンニッパに2倍エクステンダーを付けたときと同じ画角が、手持ちで運用できるといことで胸熱です。もちろん話はそう単純なものではありませんが……ミラーレスと一眼レフではフォーカス性能が違いますからね。
被写体によってはマニュアルフォーカスもうまく使いながらやっていく必要があるでしょうし、動体はそれほど期待できません。
でも、ここ一番のための超望遠一眼レフは残しつつ、サブのシステムでも同等の焦点距離が保証されるってことの安心感は大きいです。

なにより、俺にとっては惚れ込んだフジの色で野鳥や動物が撮影できる日を待ち望んでましたので、このレンズの発表は今年一番のビッグニュースです。当然のように予約しましたぜ(笑)。
発売は2月16日。あと1ヶ月ちょい、待ち遠しい日々が続きそうです。