14
2019
さて、久しぶりにレンズのお話でもいたしましょうか。
実は10月下旬に、1本レンズを購入していたのでした。
広角レンズはいまひとつ納得できるものと出会えなくて、買っては売っての繰り返しだと言うことは何度かここでも書いてる話ですよね。最近でもXF10-24mmを手放し、ZEISS Touit 2.8/12を売ってしまいました。
何となく広角の画角がいまひとつ苦手、とか、前玉が大きくて重量が重いためどうしても持ち歩く頻度が低くなる、とか理由はいくつかあります。いずれにせよ広角レンズってワタシにとってひとつの鬼門みたいなものだったのです。
んがしかし、そんなワタシでも無性に広角を欲する時期があるのです。それは、紅葉の季節です(笑)。
紅葉だけは、ダイナミックな広角で撮ってみたくなるんですよね〜。
んで、サードパーティーにはどんなものがあるかな、と探してみたところ、大変お手ごろな価格でひとつ、広角単焦点レンズがあるのを見つけました。それが七工匠(7artisans)の12mmF2.8レンズです。

Fujifilm X-Pro2
XF90mmF2 R LM WR
ƒ/4.0 90.0 mm 1/100 ISO400
七工匠ということでわかる通り、ワタクシ初の中華レンズです。中国製のサードパーティーレンズは近年目覚ましく品質がよくなっているとの噂は耳にしていました。しかもお値段はお安いまま。ただ気をつけなきゃいけないのが、そのほとんどがマニュアルフォーカスだということです。オートフォーカスなんてありません。手動でピントを合わせなきゃいけません。
しかしその分お値段が控えめになっていますし、マニュアルフォーカスの単焦点ということで機構がシンプルで、コンパクトにできていて大変使い勝手がいいのです。
上の写真でピントリングの距離表示がよく見えると思います。距離1m以内から、1m、2mとあって、その先は無限マークになっていますよね。要するに、2m以上の遠くはパンフォーカスですよ、ということです(笑)。
なので、ほとんどピントリングをいじることもなく、マニュアルフォーカスといっても全然関係ないのです。

Fujifilm X-Pro2
XF90mmF2 R LM WR
ƒ/11.0 90.0 mm 1/4sec ISO200
前玉がどーんと前に張り出してるのが超広角レンズらしいですね。薄いレンズフードは本体と一体構造です。
こういう構造なので、前玉の前にレンズフィルターも付けられません。
レンズキャップは前から被せるフタのような構造です。

Fujifilm X-Pro2
XF90mmF2 R LM WR
ƒ/11.0 90.0 mm 1/4sec ISO200

Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/11.0 35.0 mm 1/30 ISO1250
X-H1に装着するとこんなカンジ。驚くほどコンパクトなのがおわかりいただけると思います。
ちなみにこのサイズですが、レンズ構成は8群10枚、うち非球面レンズ1枚だそうです。絞り羽根は7枚。
レンズ径は63mmで重量はたったの290gです。ちなみにフジノンの標準ズームレンズである18-55mmF2.8-4が310g。それよりちょっと軽いわけです。
七工匠では”世界最小の12mm超広角レンズ”と謳っています。その通りで、とても小さく、軽く、「念のため」とカメラバッグに入れておいても全く邪魔にならないレンズで、日に日に愛着が増しております。いまでは毎日必ず持ち歩くレギュラーメンバーの地位を確立いたしました(笑)。
特に、超望遠の担当が完全にX-T3になったいま、X-H1はIBIS(ボディ内手ブレ補正)の威力を存分に発揮すべく、この12mmF2.8やXF90mmF2、たまにXF16-55mmF2.8レンズとこの3本の担当となりました。
特にこの12mmF2.8を使ったストリートスナップが楽しくて、新境地を見つけた気分です。フォーカス切り替えをMFにしておいて、フォーカスアシスト(ピーキング)を常に表示させておけば、パンフォーカスとはいえ被写界深度を確認できて安心です。
では作例をご覧ください。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/500 ISO1250
まずは念願かなって紅葉を。サードパーティーのレンズですから、電子接点の情報のやりとりはありません。焦点距離の登録だけはできますが、F値は記録されませんね。
絞りリングはクリック感のないものでぬるぬる動くので、なおさらF値はわかりません。おそらくこのときはかなり絞っていたとは思います。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/640 ISO250

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/160 ISO6400
こういった建築物を入れたスナップだと、このレンズの最大の美点が生きてきます。それは「線が真っ直ぐ」だということです。
電子補正の類いは一切効いてないにもかかわらず、歪曲収差がほとんどみられないのです。サイズと価格からして、もっと盛大に歪曲収差が出るクセ玉かと思っていましたが、良い意味で裏切られましたね。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/60 ISO6400
ホントに、すっきりと真っ直ぐです。もしかしたら、ZEISS Touit12mmよりそこは優秀かもしれません。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/250 ISO200
軽さ、コンパクトさとパンフォーカスを生かした超広角スナップ。この画角の面白さをこのレンズに教えられたような気がします。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/125 ISO200
さて、いいことばかりのようなこの七工匠7artisans12mmF2.8レンズですが、もちろんMFなこと以外にウィークポイントはありました。それもけっこう大きなヤツが(笑)
こちらの写真をご覧ください。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/500 ISO800
はい、もう一目瞭然でございますね。逆光に弱いわけです。たぶんレンズコーティングの類いは一切ナシなんでしょうね。もう清々しいくらいのゴースト、フレアが出ます。出まくります。
広角レンズというのはつい太陽光が入りがちなものですが、このレンズの場合は注意深く逆光を避ける必要があります。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/800 ISO320
それも味だとばかりに太陽をど真ん中にいれる暴挙に出ました(笑)するとやはりゴースト、フレアが出まくりです。こういうことはするもんじゃないですね。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/8 ISO1250

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 0.5sec ISO200

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0mm 1/17 ISO250

Fujifilm X-Pro2
XF90mmF2 R LM WR
ƒ/11.0 90.0mm 1/30 ISO1250
というわけで、安い超広角の”飛び道具”が欲しいな、と購入してみたこの七工匠12mmF2.8レンズですが、飛び道具どころかもういつもカメラバッグの中に欠かせないお気に入りのレンズになりました。
サードパーティーの少ないXマウントの世界の中で、このレンズはワタシとしては自信を持ってお奨めできるレンズだと思います。いいレンズです。
実は10月下旬に、1本レンズを購入していたのでした。
広角レンズはいまひとつ納得できるものと出会えなくて、買っては売っての繰り返しだと言うことは何度かここでも書いてる話ですよね。最近でもXF10-24mmを手放し、ZEISS Touit 2.8/12を売ってしまいました。
何となく広角の画角がいまひとつ苦手、とか、前玉が大きくて重量が重いためどうしても持ち歩く頻度が低くなる、とか理由はいくつかあります。いずれにせよ広角レンズってワタシにとってひとつの鬼門みたいなものだったのです。
んがしかし、そんなワタシでも無性に広角を欲する時期があるのです。それは、紅葉の季節です(笑)。
紅葉だけは、ダイナミックな広角で撮ってみたくなるんですよね〜。
んで、サードパーティーにはどんなものがあるかな、と探してみたところ、大変お手ごろな価格でひとつ、広角単焦点レンズがあるのを見つけました。それが七工匠(7artisans)の12mmF2.8レンズです。

Fujifilm X-Pro2
XF90mmF2 R LM WR
ƒ/4.0 90.0 mm 1/100 ISO400
七工匠ということでわかる通り、ワタクシ初の中華レンズです。中国製のサードパーティーレンズは近年目覚ましく品質がよくなっているとの噂は耳にしていました。しかもお値段はお安いまま。ただ気をつけなきゃいけないのが、そのほとんどがマニュアルフォーカスだということです。オートフォーカスなんてありません。手動でピントを合わせなきゃいけません。
しかしその分お値段が控えめになっていますし、マニュアルフォーカスの単焦点ということで機構がシンプルで、コンパクトにできていて大変使い勝手がいいのです。
上の写真でピントリングの距離表示がよく見えると思います。距離1m以内から、1m、2mとあって、その先は無限マークになっていますよね。要するに、2m以上の遠くはパンフォーカスですよ、ということです(笑)。
なので、ほとんどピントリングをいじることもなく、マニュアルフォーカスといっても全然関係ないのです。

Fujifilm X-Pro2
XF90mmF2 R LM WR
ƒ/11.0 90.0 mm 1/4sec ISO200
前玉がどーんと前に張り出してるのが超広角レンズらしいですね。薄いレンズフードは本体と一体構造です。
こういう構造なので、前玉の前にレンズフィルターも付けられません。
レンズキャップは前から被せるフタのような構造です。

Fujifilm X-Pro2
XF90mmF2 R LM WR
ƒ/11.0 90.0 mm 1/4sec ISO200

Fujifilm X-Pro2
XF35mmF1.4 R
ƒ/11.0 35.0 mm 1/30 ISO1250
X-H1に装着するとこんなカンジ。驚くほどコンパクトなのがおわかりいただけると思います。
ちなみにこのサイズですが、レンズ構成は8群10枚、うち非球面レンズ1枚だそうです。絞り羽根は7枚。
レンズ径は63mmで重量はたったの290gです。ちなみにフジノンの標準ズームレンズである18-55mmF2.8-4が310g。それよりちょっと軽いわけです。
七工匠では”世界最小の12mm超広角レンズ”と謳っています。その通りで、とても小さく、軽く、「念のため」とカメラバッグに入れておいても全く邪魔にならないレンズで、日に日に愛着が増しております。いまでは毎日必ず持ち歩くレギュラーメンバーの地位を確立いたしました(笑)。
特に、超望遠の担当が完全にX-T3になったいま、X-H1はIBIS(ボディ内手ブレ補正)の威力を存分に発揮すべく、この12mmF2.8やXF90mmF2、たまにXF16-55mmF2.8レンズとこの3本の担当となりました。
特にこの12mmF2.8を使ったストリートスナップが楽しくて、新境地を見つけた気分です。フォーカス切り替えをMFにしておいて、フォーカスアシスト(ピーキング)を常に表示させておけば、パンフォーカスとはいえ被写界深度を確認できて安心です。
では作例をご覧ください。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/500 ISO1250
まずは念願かなって紅葉を。サードパーティーのレンズですから、電子接点の情報のやりとりはありません。焦点距離の登録だけはできますが、F値は記録されませんね。
絞りリングはクリック感のないものでぬるぬる動くので、なおさらF値はわかりません。おそらくこのときはかなり絞っていたとは思います。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/640 ISO250

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/160 ISO6400
こういった建築物を入れたスナップだと、このレンズの最大の美点が生きてきます。それは「線が真っ直ぐ」だということです。
電子補正の類いは一切効いてないにもかかわらず、歪曲収差がほとんどみられないのです。サイズと価格からして、もっと盛大に歪曲収差が出るクセ玉かと思っていましたが、良い意味で裏切られましたね。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/60 ISO6400
ホントに、すっきりと真っ直ぐです。もしかしたら、ZEISS Touit12mmよりそこは優秀かもしれません。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/250 ISO200
軽さ、コンパクトさとパンフォーカスを生かした超広角スナップ。この画角の面白さをこのレンズに教えられたような気がします。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/125 ISO200
さて、いいことばかりのようなこの七工匠7artisans12mmF2.8レンズですが、もちろんMFなこと以外にウィークポイントはありました。それもけっこう大きなヤツが(笑)
こちらの写真をご覧ください。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/500 ISO800
はい、もう一目瞭然でございますね。逆光に弱いわけです。たぶんレンズコーティングの類いは一切ナシなんでしょうね。もう清々しいくらいのゴースト、フレアが出ます。出まくります。
広角レンズというのはつい太陽光が入りがちなものですが、このレンズの場合は注意深く逆光を避ける必要があります。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/800 ISO320
それも味だとばかりに太陽をど真ん中にいれる暴挙に出ました(笑)するとやはりゴースト、フレアが出まくりです。こういうことはするもんじゃないですね。

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 1/8 ISO1250

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0 mm 0.5sec ISO200

Fujifilm X-H1
7Artisans 2.8-12mm
ƒ/1.0 12.0mm 1/17 ISO250

Fujifilm X-Pro2
XF90mmF2 R LM WR
ƒ/11.0 90.0mm 1/30 ISO1250
というわけで、安い超広角の”飛び道具”が欲しいな、と購入してみたこの七工匠12mmF2.8レンズですが、飛び道具どころかもういつもカメラバッグの中に欠かせないお気に入りのレンズになりました。
サードパーティーの少ないXマウントの世界の中で、このレンズはワタシとしては自信を持ってお奨めできるレンズだと思います。いいレンズです。
コメント
うーむ…素敵
作例…素敵ですねー
欲しくなるじゃないですか(^^;;
ただXF10-24を持ってるので、ひたすら我慢します。10-24の重さが410gです。これはこれで軽量ではないかと思うのですが…
2019/01/14 (Mon) 10:02 | Jun Imaishi #qZS7Bk7o | URL | 編集
Re: うーむ…素敵
>Imaishiさん
お安いレンズなのでw ちょっとお買い上げになってみてもいいんじゃないですか〜?w
2019/02/04 (Mon) 02:05 | 本橋丈(jojo) #- | URL | 編集